2001年1月31日(水)「しんぶん赤旗」

KSD汚職 4野党が共同集会

国民の期待にこたえ力合わせ疑惑糾明へ

志位委員長が決意表明


 通常国会の開会直前の三十日、野党共同KSD等疑惑追及集会が国会内で開かれ、四野党の衆参議員、秘書ら三百人が詰めかけました。日本共産党の志位和夫委員長、民主党の鳩山由紀夫代表、社民党の土井たか子党首、自由党の藤井裕久幹事長の四野党の党首・幹事長があいさつ。真相の徹底糾明を訴えました。

 志位委員長は、「四野党の共同の追及に、最後までがんばりぬく決意だ」と表明。KSD汚職事件は、これまでの汚職事件と違う悪質な特徴を持っており、そこに国民の怒りが向けられているとして、中小業者の共済の掛け金を自民党が吸い上げたこと、渡したお金が個々の議員だけでなく、自民党に丸ごと渡り、その見返りとして、歴代の首相が先頭にたってKSDを支援するなど、自民党が総汚染されていたと指摘しました。「本丸は自民党であり、本丸をつぶすところまでがんばりぬこう」と訴え、大きな拍手に包まれました。

 鳩山代表は「政府全体が絡んだ疑獄であり、一歩も引かずにしっかりした追及をしていく」と述べ、土井党首も「自民党への批判は大きい。野党への期待も大きい」と四党の結束を訴えました。藤井幹事長は「参院選で自民党をつぶすところまで視野に入れてがんばろう」と力をこめました。

 集会は、野党四党が一致結束し、政府に関係資料のすみやかな提出を迫るとともに、証人喚問の早期実現と真相の徹底糾明をめざす共同決議を採択しました。


閉会中審査

自公保が出席拒否

口では“審議”をいいながら

 「疑惑隠しだ」「与党はなぜ委員会に出てこないんだ」――。KSD汚職事件、機密費事件の徹底糾明のため、日本共産党、民主党、自由党、社民党の野党四党が求めていた衆参両院の関係委員会での閉会中審査をめぐり、三十日、理事懇談会が開かれました。野党側の努力にもかかわらず、自民、公明、保守の与党は、委員会出席を拒否し、「一刻も早い疑惑糾明を」という国民世論に背を向けました。

 理事懇が開かれている参院労働・社会政策委員会室前には、多数のマスコミ関係者がつめかけました。午後一時半から始まった理事懇で、吉岡吉典委員長(日本共産党)は、「解明を国民が求めている」「開会は、委員長および委員会としての義務であり責務だ」と指摘しました。

 協議のなかで、与党側は「早く審議をやるのは賛成」としつつ、「通常国会でやればいい」とくりかえしました。吉岡氏が「委員会開会には反対でも、規則にもとづいて出席できないか」とよびかけても応じず、開会にはいたりませんでした。

 吉岡氏は、理事懇終了後、「委員会が国民にたいする責任を果たせず、国会規則が義務と定める委員会開会にいたらなかったことは遺憾だ」とのべました。

 衆院の労働、外務両委員会でも、委員長、野党委員が与党委員に委員会出席を呼びかけましたが、与党側は応じませんでした。


KSD等疑惑追及集会 野党4党共同決議(全文)

 本来は清新な幕開けとなるべき二〇〇一年が、小山孝雄参議院議員逮捕、村上正邦参議院議員会長辞職、額賀福志郎大臣辞任と、大きな疑惑と政治不信のなかで明けることとなった。いずれもKSD疑惑に絡むものであり、国民の関心、そして怒りも日々明らかに高まっている。しかしながら政府・与党には、実態究明への姿勢は全く見受けられず、全容は依然明らかにされていない。ここに野党四党は一致結束し、明日召集される通常国会では、政府にはあらゆる関係資料のすみやかな提出を迫るとともに、証人喚問の早期実現を与党に強く求め、そして、国民に対する国会の責務として真相の徹底究明を目指していこうではないか。

 以上、決議する。

 民主、自由、共産、社民、野党四党所属衆参両院議員




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