2012年12月6日付「しんぶん赤旗」に掲載
日本共産党の志位和夫委員長は5日、東北入りし、福島、仙台の2カ所で訴えました。
JR福島駅東口での街頭演説会は2000人を超える聴衆で埋まりました。「志位さんの演説を生で聞くのは初めて」という被災者もたくさん見られました。
保育士の増井健雄さん(30)もその一人。「即時原発ゼロ、TPP反対、憲法9条を守ると、どの訴えも共感できました。優しくて真剣な人。オーラがありました」と増井さん。「憲法を変えて国防軍にするとか、海外で戦争ができるように改悪するとかを主張する党が出ている中で、9条を守ることの大切さを青年に広めます」
昨田順郎さん(67)は、駅前のデパートに来て、偶然、街頭演説を聞くことになりました。「すごい。訴える力がありますね」
昨田さんは、前日、8年間働いてきた調理補助のパートの仕事を失いました。解雇されたのです。「消費税増税はやめてほしい。お金を持っている大金持ちから取るということも納得いく話でした。仕事が見つからなければ年金だけでの生活。増税はきびしい。共産党に頑張ってほしい」と、最後まで聞き入りました。
全域が警戒区域に指定された富岡町から現在いわき市の仮設住宅で避難生活をしている55歳の女性も「志位さんの話を直接聞くのは初めて」といいます。「被災者に選別と差別を持ち込んではならない」と、完全全面賠償を訴える志位さんの話に拍手を送ります。
女性は言います。「富岡町は放射線量に応じて町を『帰還困難区域』『居住制限区域』『避難指示解除準備区域』の3区域に再編することになりました。『帰還困難区域』は5年以上帰れないというのです。区域の違いによって賠償金も違うと説明されています。納得できません。区別と差別は認められません」