2012年10月31日(水)
総選挙含みの緊迫した情勢が続くなか、志位和夫委員長は、30日、大阪で全国遊説をスタートさせました。会場の府立体育会館(大阪市)は、主催者の大阪府委員会が、自治体首長、大阪弁護士会など各界や、地域振興会、町内会、連合労組まで幅広く案内するなか、びっしり埋まりました。ゲストスピーカーとして生野照子前府教育委員長があいさつ、衆院比例近畿ブロックの宮本岳志、清水忠史両予定候補や山下芳生参院議員が登壇し、「大阪が変われば日本が変わる」との熱気と意気込みがあふれました。
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「この近畿から日本共産党の躍進を」と切り出した志位氏は、総選挙の対決構図が「二つの流れの対決」となっていると指摘。自民党とうり二つになった民主党、いっそうの右翼的立場を鮮明にした自民党、逆流の「突撃隊」となっている橋下・「維新の会」が、相呼応して、歴史に逆行する危険な流れが台頭する一方、新しい政治を求める国民運動が歴史的高揚をみせ、そのなかで日本共産党が重要な役割を発揮していることを、生き生きと明らかにしました。
志位氏が、原発、環太平洋連携協定(TPP)など各分野での共同とともに、大阪では、「維新の会」暴走ストップでの政治的立場の違いをこえた共同が広がっていることへの熱い連帯をのべ、「二つの流れの対決のもとで日本の進路が問われる歴史的選挙になります。日本の政治全体に衝撃をもたらすような日本共産党の躍進をかちとらせてください」と訴えると、会場から大きな拍手がわきおこりました。
志位氏は、「アメリカいいなり」「財界中心」という日本の政治の「二つの害悪」を大本から断ち切る「本当の改革ビジョン」を提案し、実現のために行動する党が日本共産党だと紹介。
日本共産党の「原発即時ゼロ提言」、「経済提言」、「外交ビジョン」、「尖閣提言」などを紹介しながら、日本の政治の行き詰まりを打開する展望と、その実現のために行動する党の姿を、自身の体験をまじえて、くわしく明らかにしました。
「二つの害悪」を特徴とする政治が、「崩壊的な危機」に陥り、民主・自民・公明・維新などの各党が、この古い政治の地盤にたっているために、どの問題でも現状を打開する展望を示すことができず、政治的破たんを深めていること、この流れに日本の未来をたくすことはできないことを、具体的事実を示しながら明らかにしました。
訴えのなかで、志位氏が、「大不況のもとでの大増税など論外」として、その実施の中止を求めるとともに、「選挙後の国会に、消費税増税中止法案を提出し、可決するために全力をあげたい。そのためにも、議席倍増の躍進を勝ち取らせてください」と訴えると、聴衆は大きな拍手でこたえました。
志位氏は、最後に、「維新の会」の特別の危険について、「思想調査」の問題、「公務員論」、「教育論」、「統治機構改革論」などの問題点を、具体的に解明するとともに、「こういう政治を大阪から全国に広げるなど断じて許せません。自由と民主主義を守り抜くために、立場の違いを超えた共同を広げましょう」と呼びかけるとともに、「大阪・近畿から日本共産党躍進の大きな流れを起こしてください」と熱く訴えました。
山下参院議員は、橋下市長が持ち出した「思想調査」問題を国会で追及したと紹介。「自由と民主主義の旗を降ろさなかった党だからこそできた質問です」と力を込めました。
宮本衆院議員は、国会で30年以上とりあげてきた国際人権A規約の留保撤回がついに実現したと報告。「党の躍進が政治の流れを変えます。近畿から3議席絶対確保し、4議席を勝ち取ります」と表明しました。
生野前府教育委員長は、1200人もの人たちが野宿している西成区で子どもたちが夜回りし、苦しみに寄り添っている話を紹介。「必要なのは学力競争ではありません。人間としての知恵や深みです。頑張る子どもたちを伸ばす大阪にしてください」と語ると、参加者は涙を流し、連帯の拍手を送りました。