2012年10月16日(火)

日本の命運かかる総選挙

「650万票、議席倍増」を必ず

日本共産党が第5回中央委員会総会

日本政治に衝撃与える躍進へ 「1000万対話、党勢拡大大運動」に全力

志位委員長が幹部会報告・結語


 日本共産党は14、15の両日、党本部で第5回中央委員会総会を開き、志位和夫委員長が行った幹部会報告と結語を全員一致で採択しました。総会は、きたるべき総選挙は「歴史的岐路における歴史的意義をもつたたかい」だとして、「650万票以上の得票、現有9議席の倍増」に挑戦し、その達成のために衆院解散までを期限とし「総選挙躍進をめざす1千万対話・党勢拡大大運動」(「総選挙躍進大運動」)にとりくむことを確認しました。総会には、中央委員以外の地区委員長も参加し、2日間で60人が発言。報告はインターネット中継によって全国で視聴されました。


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(写真)幹部会報告をする志位和夫委員長=14日、党本部

 志位氏は、幹部会報告を(1)現在の政治情勢をどうとらえ、日本共産党の値打ちをどう語るか(2)総選挙にむけた政治的対決の焦点(3)総選挙躍進をめざす活動方針―の3章立てでおこないました。

 このなかで、政治情勢について「二大政党づくり」が破綻に直面し、「大きな二つの流れの対決の構図が浮き彫りになってきた」と特徴づけました。

 一方は自民党化を完成させた民主党と、いっそう反動化がすすんだ自民党、“突撃隊”の役割を果たす「日本維新の会」が相呼応してつくりだしている反動的逆流の台頭です。他方は、国民のたたかいが各分野で「歴史的高揚」をみせ、そのなかで日本共産党が重要な役割を発揮していることです。討論でも、各地のたたかいが報告され、二つの流れの対決が浮き彫りになりました。

 こうした政治情勢のもとでたたかわれる総選挙で日本共産党の値打ちをどう語るか―。志位氏は「日本改革のビジョンを示し行動する党」「反動的逆流を許さない最大のよりどころとなる党」「国民の選択にたる政党らしい政党」「1世紀近い歴史で試された党」の四つの角度から詳述。党の値打ちを誇りをもって語り抜き、力を合わせ歴史的たたかいで躍進をつかみとろうと呼びかけました。

 総選挙にむけた政治的対決の焦点について、消費税増税の実施阻止、「即時原発ゼロ」、東日本大震災からの復興、環太平洋連携協定(TPP)参加絶対阻止、オスプレイ配備撤回・日米安保条約の是非を問う、明文・解釈改憲の策動と正面からたたかう―の6点にわたって述べ、それぞれで日本共産党と他党との対決点を鮮明にしました。

 志位氏は、きたるべき総選挙が文字通り日本の進路が問われる歴史的選挙となり、そこで問われる課題のどれ一つをとっても日本の命運がかかった大争点が国民の審判を受けることになると力説しました。

 この総選挙の重大な歴史的意義にてらすならば、日本の政治全体に衝撃をもたらし、反動的逆流の台頭を阻み、新しい政治を開く国民のたたかいを激励する日本共産党の躍進がどうしても必要だと強調。「650万票以上の得票、現有9議席の倍増」の目標を提起し、各都道府県の得票目標を実現すれば達成可能だと力説し、これにこたえる発言が相次ぎました。

 また、目標達成のため「総選挙躍進をめざす1千万対話・党勢拡大大運動」が呼びかけられ、積極的にこたえる討論が行われました。このなかで、「1千万対話」運動では、「対話名簿」を整理しながら四つのとりくみをすすめるなど、具体的な進め方が呼びかけられました。さらに、「大運動」目標総達成のため、全ての支部の自覚的運動にしていくこと、量とともに質を重視した党建設、党機関の指導と援助の問題なども解明され、討論で深められました。


第26回党大会を延期

 5中総では、市田忠義書記局長が第26回党大会の延期について提案しました。

 市田氏は、党規約上は、来年1月までに第26回党大会を開かなければならないが、「総選挙をめぐる今日の情勢のもとで、当面、党大会を開く条件はない」と述べ、党規約第19条に基づき延期を提案しました。

 大会の開催時期については「来年の参議院議員選挙後のしかるべき時期ということになる。具体的な日程は今後の中央委員会総会で決めることにする」と述べ、中央委員会総会はこれを了承しました。


竹島問題解決を提唱

志位氏 植民地支配の反省不可欠

 日本共産党の志位和夫委員長は、14日に行った第5回中央委員会総会での幹部会報告で「領土に関する紛争問題と日本共産党の立場」を述べました。

 このなかで、島根県の竹島(韓国名・独島)問題について報告。「日本共産党は、竹島は、歴史的にも、国際法的にも、日本の領土であるという見解を発表しています。同時に、この島を日本に編入した1905年という時期は、日本による韓国の植民地化の時期と重なっているという問題があります」と述べ、日本が韓国の外交権を事実上奪い、かりに韓国が竹島領有に異議をもっていたとしても実際上異議をとなえることができなかった事実を指摘しました。

 そして「そうした歴史的事情を考えるならば、日本が過去の植民地支配に対する根本的反省と清算をおこなうことが、この問題での冷静な話し合いのテーブルをつくるうえで不可欠になってきます」と指摘。とりわけ、(1)1910年の韓国併合について、不法・不当なものだったということを認めること(2)日本軍「慰安婦」問題などの植民地犯罪について謝罪と賠償をおこなうことが必要だと述べ、そうした立場のうえに、両国で歴史的事実をつきあわせた共同研究をおこない、解決への道を開くことを提唱しました。