2012年6月10日(日)

経済懇談会 志位委員長語る

経済界・自治体・農業・医療関係者… オール北海道一堂に


 日本共産党北海道委員会は9日、志位和夫委員長を迎えて札幌市内で「北海道経済懇談会」を開きました。北海道経済界をはじめ自治体、医療、大学などの幅広い関係者が参加し、約400席の会場は満席に。日本共産党の「社会保障充実と財政危機打開の提言」に賛同の声が相次ぎ、質問や注文に志位氏が丁寧に答えました。


TPP反対に感謝・増税やめ「提言」実現

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(写真)志位和夫委員長の報告を聞く北海道経済懇談会の参加者=9日、札幌市

 志位氏は、消費税大増税や環太平洋連携協定(TPP)参加を強行すれば、経済に破局的影響を及ぼし、「北海道は沈没する」と告発。消費税に頼らずに社会保障充実と財政危機打開の展望を開く「提言」を詳しく紹介しました。

 2人がゲスト発言。JA全厚連経営管理委員会の奥野岩雄会長は「食料自給率を引き上げ、食料主権を保障する貿易ルールを築くという『提言』は私たちの主張と同じ」と発言。「自給率を39%に下げたのは自民党。TPPで自給率を13%に下げようというのは民主党。TPPに断固反対し、一貫して農業を守るといっているのは共産党ただ一人です。深く感謝し敬意を表したい」と述べました。

 北海道商店街振興組合連合会の菊池恒理事長は「私たちを取り巻く環境は厳しいが、いい地域づくりのために商業者を支えてほしい」と訴えました。

 参加者発言の中で、株式会社りんゆう観光の植田英隆社長は「厳しい決算の中で消費税1500万円を納めており、10%になれば展望がない。(増税には)厳しい姿勢で臨みたい」。北央薬品販売株式会社の行澤勇代表取締役は「中小企業の立場からみても『提言』はまさにその通り。ぜひ実現してほしい。消費税が上がれば地方の経済は成り立たなくなる。共産党にはがんばってもらいたい」と話しました。

 最後に志位氏は「日本の主権を売り渡すTPP『許すまじ』の声が『オール北海道』の声になっていることをひしひしと感じました。これが『オール日本』の声になるようにがんばり抜きたい」と表明。TPP反対や消費税増税反対の一致点での共同を広げる中でさまざまな運動が大合流する展望も示し、「『提言』を実行できるように力を与えていただきたい」と訴えると、大きな拍手が起こりました。

 懇談会には紙智子参院議員が参加し、閉会あいさつをしました。

 道議会の無所属会派「フロンティア」に所属する八田信之道議は懇談会を知り自ら参加。「(『提言』は)将来ビジョンが明確だし、われわれの責任でやるんだという思いも伝わりました。大企業を敵視しないということもわかった。これなら国民に受け入れられると思うし安心して(政権を)任せることができる」と話しました。