2012年5月20日付「しんぶん赤旗」
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日本共産党東京都委員会は19日、志位和夫委員長を迎えた演説会を府中市の府中の森芸術劇場で開きました。志位氏は「首都東京から大躍進の大波を起こそう」と力強く呼びかけました。
“財界中心の政治”を断ち切れば、「原発ゼロの日本」「消費税に頼らない別の道」が切り開かれ、“アメリカいいなり政治”をただし根本にある日米安保条約をなくせば、軍事に頼らない「平和的安全保障」を追求する新しい展望が見えてくる――。志位氏の訴えに満場の聴衆から「頼んだぞ!」「そうだ!」の声援と盛んな拍手が繰り返されました。
古い政治の害悪を断ち切る新しい日本改革の展望を語った志位氏。「今度の総選挙を民主連合政府に向けたスタートの選挙にしようではありませんか」と力説すると、万雷の拍手に包まれました。
演説のなかで、政府が唱える「社会保障と税の一体改革」を取り上げた志位は、その正体が目白押しの社会保障改悪と消費税大増税の「一体改悪」だと明らかにしました。
ギリシャやフランスなど、この1年間で欧州10カ国以上で起こった政権交代・崩壊が、緊縮政策=福祉切り下げ、付加価値税(消費税)の増税などが要因になったことを指摘した志位氏。「やっていることがどこかの国と同じですね」。会場の笑いを誘いながら、「ヨーロッパに続いて、この日本でも国民いじめの政治に『ノー』の審判を下しましょう」と語気を強めると、3階席まで埋め、立って聞く人もあった会場から割れるような拍手が起きました。
会場は第2会場も含め満員となりました。衆院東京比例候補の笠井亮衆院議員と宮本徹准中央委員、25人の衆院小選挙区候補、参院比例候補の小池晃政策委員長、同東京選挙区の吉良よし子候補、これまで発表された19人の都議候補が勢ぞろい。一人ひとりが紹介されると聴衆から大きな拍手がわきました。
宮本氏と、小選挙区候補を代表して池内さおり東京12区候補、坂内淳同22区候補が「国民を苦しめる経団連・アメリカいいなりの政治をやめさせるため、政権をめざし頑張る」(宮本氏)などと決意を表明。三浦かずとし宮城県議も駆けつけ、震災救援のお礼をのべ、躍進にともにがんばろうとあいさつしました。
江東区から参加した岡山次男さん(62)は「職場の若者や同僚の子どもは非正規雇用が多く、若い人の働く条件がこれでいいのかと強く感じる。若者が将来に希望を持てない世の中は異常だ。志位さんの話を聞いて、こういう人たちに光を当てる民主的な政府をつくらなければと思った」と話していました。