2012年5月18日付「しんぶん赤旗」

日本改革のビジョン縦横に

山梨の演説会 志位委員長が訴え


 日本共産党山梨県委員会は17日、南アルプス市で志位和夫委員長を迎えた大演説会を開きました。次期総選挙で志位委員長と畑野君枝氏の両南関東ブロック比例候補を押し上げようと、会場は激励の拍手に包まれました。

 志位氏は、アメリカいいなり・財界中心の二つの害悪を断ち切る日本改革のビジョンをユーモアを交えながら語りました。

 県内の農協や医師会とも共同した反対運動が広がる環太平洋連携協定(TPP)にふれた志位氏は、米国側から関税撤廃や食品安全の規制緩和など「日本を米国流に大改造する要求が突きつけられている」と指摘。原則非公開で行われる事前協議にふれ「秘密交渉で日本を米国に売り渡す亡国の政治は許せない」と訴えました。

 県内自治体では、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の廃炉を求める意見書の可決が相次いでいます。志位氏は、原発再稼働に向かう政府の動きを批判し「原発ゼロの政治決断をしてこそ、本格的な再生可能エネルギー導入の展望が開ける」と強調しました。

 畑野候補は、JR身延線駅の無人化計画や峡南地域3病院統合をやめさせるために、地元住民や党議員とともに国会に届けてきたことを紹介。「何としても国会に送り出していただきたい」と力を込めました。17日に記者会見で立候補を表明した花田仁衆院山梨3区候補も「JAのみなさんなどと要求にもとづく一点での共同をさらに広げていきたい」と決意を表明しました。

 演説会では、巨摩(こま)共立病院院長の深沢真吾氏が「大多数の国民が進むべき日本の道、改革すべき方向を求めています。総選挙で大きく前進してほしい」と激励しました。

 市内のさくらんぼ農家の名取悦子さん(70)は「TPPは日本を米国に売るようなものでとんでもない。高齢者が頑張っている農業を守ってくれる政治こそ本当の政治です」と話しました。