2012年4月30日付「しんぶん赤旗」

「原発ゼロ」の議席 北陸信越から

長野で党演説会 志位委員長訴え


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(写真)聴衆の声援にこたえる志位和夫委員長(中央)と藤野保史衆院北陸信越ブロック比例候補(左)、北村正弘衆院長野2区候補=29日、長野県安曇野市

 大飯原発の再稼働を許さず、「原発ゼロ」の議席を北陸信越から――。日本共産党の志位和夫委員長は29日、次期総選挙で北陸信越ブロックの党比例議席を必ず回復させてほしいと訴え、藤野保史比例候補とともに、長野県安曇野市と長野市の2カ所で開かれた演説会を駆け巡りました。

 両会場とも聴衆でいっぱいになり、安曇野市の会場では開会後も次々と人が押し寄せ、立すいの余地もないほど。熱気にあふれる会場では、共産党の改革ビジョンを語る演説の節々で「そうだ」「まちがいない」と声援が飛びました。

 廃炉が決まった福島第1原発を除く全国50基のうち約半数の原発が立地するのが北陸・信越地域です。

 演説のなかで志位氏は関西電力大飯原発(福井県おおい町)の再稼働に向けた政府の暴走を批判。背景にある「原発=基幹電源」という財界の圧力を指摘し、「『財界中心病』を治してこそ『原発ゼロの日本』への道が開けます。その願いを日本共産党に託してください」と訴えると、満場の拍手にわきました。

 なかでも志位氏が厳しくただしたのが、“再稼働できないと電力不足になる”との与党幹部の脅しです。「需要を過大に見積もっている」と指摘するとともに、「再稼働と電力需給の問題は切り離されるべきで、両てんびんにかけてはならない。“電力需給のためには多少の危険に目をつむれ”という議論は、こと原発に関しては絶対にやってはなりません」と訴えました。

 住民と対話し北陸信越内6万キロ、地球1・5周分を走破した藤野候補は、「現在の北陸信越ブロックの民主・自民・公明の議席はいずれも原発推進。原発ゼロの党議席がどうしても必要だ」と力強く決意をのべました。

 たけだ良介長野1区候補と北村正弘長野2区候補が両会場で訴えました。

 安曇野市の会場では、福島県から避難した女性(50)が、「原発をなくす共産党に期待したい」と壇上から訴え。

 長野市の会場では、JA長野中央会の大槻憲雄会長が「TPP参加断固阻止に向け共に闘いましょう」と党演説会に初めてメッセージを寄せました。“消費税増税では商売が成り立たない”と訴える県クリーニング組合の加藤文人理事長は、「共産党の国会質問が5〜10分ではダメ。議席を増やして」と期待を込めました。

 初参加の服部元太さん(31)=池田町=は「原発問題で理想とすることを代弁してくれた。藤野さんの議席をとって自分たちが政治を動かしたい」と感想を話しました。