2012年4月10日付「しんぶん赤旗」首都圏版に掲載
![]() (写真)発言する「千葉県経済懇談会」の参加者=8日、千葉市 |
日本共産党千葉県委員会が8日、志位和夫委員長を講師に千葉市内で開催した「経済懇談会」では、幅広い各界・各団体の出席者17人が発言し、活発に意見交換しました。野田佳彦首相が消費税大増税法案の成立をねらう中で開かれた懇談会とあって、消費税大増税への不安や怒りの声が相次ぎました。
全国フランチャイズ加盟店協会の植田忠義事務局長は「全国のコンビニ店では、前回の消費税値上げのときも直前には駆け込み需要があったが5日間ぐらいだった。その後は、1人のお客さんが買ってくれる客単価は14年以上下がったままだ」と指摘。消費税増税は困るというのが圧倒的多数の声であり、フランチャイズ契約の不公正の是正を含め、志位氏に「フランチャイズ加盟店との懇談をぜひお願いしたい」と要望。大きな拍手が起こりました。
野田首相の地元、船橋市の高根台団地自治会・片田永由会長は、消費税増税が団地家賃の値上げにつながる危険性を指摘。「野田さんのファンだという人たちからも『自分の生活を見に来てくれ。これ以上家賃の値上げをされたら孤立死するしかない』などの声が上がっている」と述べ、「公営住宅を基本に据えた住宅政策と消費税増税反対を一体に取り組みたい」と話しました。
松戸市の子すずめ保育園の伊藤未来園長は、待機児童が年々増えていることや、保護者からの相談も最近では、子育てから「夫が職を失った」など生活苦にかんするものに変わってきていると紹介。民主党政権がすすめる「子ども・子育て新システム」は、保育に対する国や自治体の公的責任を放棄して、保護者の自己責任にまかせるなどまったく子どもの視点で考えていないと批判しました。
このほか、「日本は投機マネーで動かされている。規制と課税が必要」「消費税が増税されれば、ただでさえ少ない地域の医療機関の経営がなりたたなくなる」などの意見や要望が出されました。
党県委員会は、懇談会の成功に向け、約2800の団体・個人に申し入れを行いました。
懇談会に参加した船橋市の関山美子さん(53)は「前回の消費税値上げのときのコンビニ店の経験や、いろんな分野の方の考えが聞けてよかった。消費税の増税をしなくても社会保障の充実はできるということにいっそう確信が持てました」と話しました。