2012年4月26日(木)

TPP参加阻止国民集会での

志位委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長は25日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた「TPPから日本の食と暮らし・いのちを守り『交渉参加表明』を阻止する国民集会」であいさつしました。その要旨を紹介します。


写真

(写真)あいさつする志位和夫委員長=25日、東京・日比谷野外音楽堂

 全国からお集まりのみなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫でございます。TPP参加を断念させるまで、みなさんとがっちりスクラムを組んで、頑張りぬく決意を込めて連帯のごあいさつを送ります。(拍手)

 この間の、TPP参加にむけた「事前協議」をつうじて、TPPがいかに危険なものかが、さまざまな角度からはっきりしてまいりました。

「関税ゼロ」に例外なし――すべての国から念押しされた

  一つは、「関税ゼロ」に例外のないことが、すべての国から念押しされたということであります。

 政府が公表した「交渉の分野別状況」でも、農産物の関税については「90〜95%を即時撤廃し、残る関税についても7年以内に段階的に撤廃」との国が多数であり、「除外を求めている国はない」ことが明記されています。

 TPPに参加すれば、コメも含めて関税の全面撤廃はさけることができません。首相は「守るべきものは守る」といいますが、その言明はカラ約束であることは、すでに明瞭ではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

日本の経済と社会が、アメリカに都合のよいように「大改造」される

 二つは、日本の経済・社会のあり方が、アメリカに都合のよいように「大改造」されてしまうということであります。

 アメリカの要求は関税撤廃にとどまりません。アメリカ政府は「非関税障壁の撤廃」と称して、食品安全の規制緩和、公共工事の米国企業への大幅な開放、米国保険会社のための簡保・共済つぶし、国民皆保険制度を破壊する混合診療の大幅拡大など、米国の業界団体の勝手な要求を山ほど突きつけています。

 さらに牛肉、自動車、保険の3分野での理不尽な要求を、「交渉参加の前にのめ」と迫っています。首相は、口を開けば「ルールづくりに参加する」といいます。しかし、これでは「アメリカ型ルール」を交渉の入り口で丸のみさせられることになる。このことは火を見るよりも明らかではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

交渉内容を国民に知らせない秘密交渉は許せない

 三つは、TPP交渉の内容が、国民にも、国会にも知らされず、4年間は秘密扱いにされることが、ニュージーランド政府の文書で明らかになりました。

 首相は、「事前協議」の開始にあたって何と言ったか。「説明責任を果たし、十分な国民的議論を経て結論を得る」と言ったではないですか。秘密交渉でどうして説明責任を果たせるでしょうか。これもカラ約束だということは、明らかではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

推進勢力を包囲し、断念においこむまで頑張りぬこう

 首相は、今月末の訪米時の参加表明を見送ると報道されていますが、前のめりの姿勢には変わりありません。

みなさん。TPP反対の世論と運動を広げに広げ、推進勢力を包囲して、断念に追い込むまで頑張り抜こうではありませんか(拍手)。ご一緒に頑張りましょう。(「いいぞ」の声、大きな拍手)