2011年10月31日(月)「しんぶん赤旗」

なくせ原発 ふるさと返せ

福島集会 1万人超


 「なくせ!原発 安心して住み続けられる福島を! 10・30大集会インふくしま」が30日、木々が色づき始めた福島市の「四季の里」で開かれました。実行委員会が「参加者は1万人を超えました」と発表すると、歓声があがり拍手がおきました。こわされたふるさとでの平穏なくらしを返せ、政府と東電は責任を取れと、「オール福島」の意思を訴える、原発事故後最大の集会となりました。


JA福島会長・浪江町長・飯舘村長・前知事・志位委員長訴え

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(写真)子どもたちの訴えに、大きな丸をつくってこたえる、10・30大集会参加者=30日、福島市

 「福島で生きていきたい」「ふるさとを返して」など、平和なふるさとでくらしたいという切実な思いをつづったゼッケンを身につけた福島県内の参加者をはじめ、47都道府県すべてから駆けつけました。

 また、仮設住宅や県外に避難している住民たちも参加。浪江町から二本松市の仮設住宅に家族とともに避難している理容業の男性(68)は、「原発のせいで家を失い仕事を失い、孫とも離ればなれになってしまった。賠償もせず被害者を裸で放り出したままにしている国と東電は絶対許せない」と話しました。

 ステージから「ふるさとを汚したのは誰!」の歌が響くと、「東電だ!」と応じる参加者たち。子どもたちが大声コンテストで「外でかくれんぼしたい!」と叫ぶと、おとなたちは「遊ばせたい!」と応え、舞台と会場が一体となって盛り上がりました。

 12人の集会よびかけ人を代表して早川篤雄氏(楢葉町・住職)と片岡輝美氏(会津若松市・会津放射能情報センター代表)があいさつ。

 福島県農協中央会会長の庄條コ一氏、浪江町長の馬場有(たもつ)氏、飯舘村長の菅野典雄氏、福島県前知事の佐藤栄佐久氏があいついで登壇。発言のたびに拍手、「そうだ」のかけ声がとびました。馬場町長は、「本当に、悲しいです。悔しい。浪江町民2万1000人が県内や全国に避難している。そんな状況をつくったのは誰だ! 東京電力です。国策として進めてきた国にも責任があります」と訴えました。

 日本共産党の志位和夫委員長があいさつし、「この集会の大きな成功を力に、さらに世論と運動をひろげ、原発にしがみつく勢力を追い詰め、包囲しましょう。安心して住み続けられる福島、原発ゼロの日本をつくるために、頑張りましょう」と呼びかけました。

 集会参加者は「ふくしまに生き、明日につなぐ」と題したアピールを採択。アピールは「美しい大地・空・海を引き継ぐために! いま、声をあげましょう! 広げましょう! 『なくせ原発!』」とうたっています。

 集会後、「なくせ原発」「徹底的に除染しろ」「全面賠償当たり前」など、シュプレヒコールしながらパレードしました。