2011年10月22日(土)「しんぶん赤旗」

平和・人権擁護 活動さらに

自由法曹団が創立90周年の集い


 平和と民主主義の問題や人権擁護などに取り組む弁護士団体、自由法曹団が21日、創立90周年の記念行事を東京都内で行いました。レセプションには、日本共産党の志位和夫委員長、緒方靖夫副委員長らが出席。志位氏は、自由法曹団の戦前・戦後の歩みにふれながら、連帯のあいさつをしました。


志位委員長あいさつ

写真

(写真)自由法曹団創立90周年のレセプションであいさつする志位和夫委員長=21日、東京都港区

 レセプションには、全国から約620人の団員や関係者が参加。主催者あいさつで、菊池紘団長は、当面のたたかいの焦点として、震災復興や選挙制度改悪をとりあげ、「私たちは、この国の未来を左右する重大な局面に立って、知恵と力を集め、広く団結してたたかう」と決意を表明しました。

 志位氏は、1921年に神戸の三菱造船、川ア造船の労働争議をきっかけに団が誕生したこと、団員の故布施辰治氏が、独立運動で日本政府に弾圧された朝鮮や台湾の活動家の弁護活動にあたり、韓国政府から2004年に日本人初の「建国勲章」を授与したことにふれ、「平和と友好のかけ橋となった」と、団の戦前のたたかいの値打ちをたたえました。

 戦後の取り組みについて、志位氏は朝日訴訟や四大公害訴訟などにふれ、「戦後、裁判史上の『金字塔』となっている数々のすぐれた判決に自由法曹団が加わらなかったことは一つもなかった」とのべ、「日本の法曹の良心である自由法曹団のますますの発展を期待します」とのべました。

 これに先立つ記念行事では、リレートークやビデオ上映で、自衛隊のイラク派兵や非正規労働者の問題、言論弾圧事件など、この10年間の自由法曹団の取り組みを振り返る企画が行われました。

 リレートークでは、沖縄県の伊波洋一前宜野湾市長は「日米安保の仕組みを打ち破るために自由法曹団の力を借りたい」と、団への期待をのべました。

 また、90周年を記念して自由法曹団の弁護士らの法律相談活動をもとにした『最新 くらしの法律相談ハンドブック』の出版を発表しました。