2011年8月8日(月)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の志位和夫委員長は7日、長崎市内で開かれた原水爆禁止世界大会に潘基文(パンギムン)国連事務総長の代理として参加したセルジオ・ドゥアルテ国連軍縮問題担当上級代表と懇談し、「核兵器のない世界」にむけた取り組みについて意見交換しました。
志位氏は、「また会えて大変うれしいです。4度目の来日ですね」とあいさつし、原水爆禁止世界大会へ出席したことに感謝の意を表明。ドゥアルテ氏は、「会えて光栄です。原水爆禁止世界大会の熱気を見て私の方も大変勇気づけられます」と話しました。
志位氏が、昨年5月のNPT(核不拡散条約)再検討会議の際にニューヨークでドゥアルテ氏と会談したことを話すと、ドゥアルテ氏は「私たち国連にとってもあなた方と関係を持つことはとても重要なことです」とのべました。
志位氏は、NPT再検討会議以降、「核兵器禁止条約(NWC)の交渉開始が、国際舞台の現実の課題になっています」と強調。ドゥアルテ氏は、「潘国連事務総長は、一度ならず何度も、NWC交渉の開始が重要であると主張してきており、市民社会も条約案の内容をよりよいものにして交渉を実現させるため方法を研究しています」と話しました。
志位氏は、昨年12月、プノンペンで開かれたアジア政党会議で採択された「プノンペン宣言」の文書を手渡し、同会議に日本共産党から参加した志位氏の提案で、NWC交渉を含む、潘事務総長の5項目提案を支持する文言が宣言に盛り込まれたことを説明。
ドゥアルテ氏は、「いい仕事をされました」と述べたうえで、現在、NWC条約交渉開始にむけ市民社会が各国で力強く取り組んでいることは「国連にとってもNPTにとっても大事なことだ」と指摘し、市民社会、国連加盟国が共同してそれに取り組むこと、それに各国の政党が加わり一緒になって取り組む意義を語り、「あなたがたの活動を手紙にして潘事務総長に伝えてください」と要望しました。
最後に志位氏が、改めて謝意を伝えると、ドゥアルテ氏は「ニューヨークで再会しましょう」と応じました。
懇談には、日本共産党の緒方靖夫副委員長、浦田宣昭国民運動委員会責任者が同席しました。