2011年3月11日(金)「しんぶん赤旗」
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兵庫県議選(4月10日投票)での4議席から8議席以上への躍進と、神戸市議選(同)での10人全員勝利をめざして神戸市内で10日、志位和夫委員長を迎えた日本共産党演説会が開かれました。志位氏は国政と地方政治のゆきづまりを打開する展望を語り、盛んな拍手や「その通り!」のかけ声に包まれました。
冒頭、日本航空の不当解雇撤回裁判をたたかう原告団長でパイロットの山口宏弥さんが「無謀で違法な不当解雇をはねつけ、職場復帰するまで頑張る」と支援を呼びかけ、大きな拍手を受けました。
志位氏は兵庫県政・神戸市政について「知事や市長の提案に何でも賛成する自民・民主・公明の『オール与党』か、日本共産党か」が対決軸だと強調。(1)国保料(税)値下げや特養ホーム整備など福祉・暮らし最優先に(2)大企業呼び込みから中小企業応援に―という大転換を訴えました。
兵庫県の大企業誘致補助金は全国で最も手厚く、上限がありません。パナソニックは尼崎工場で218億円もの補助金を受けながら、地元から雇用した正社員は6人だけ。残り236人は派遣社員で、ほとんどが「派遣切り」されました。他方で県の中小企業予算はわずか80億円です。
神戸市の「神戸空港で経済活性化」政策も破たんしています。空港利用者は見込みの半分。空港島の民間向け分譲地は3・6%しか売れず、「税収増」どころか特別会計から赤字補てんして、税金投入の一歩手前です。
志位氏は「補助金を出せば企業がくる」「空港をつくれば企業がくる」という政治の誤りを強調。地元中小企業に仕事が回り、地域経済活性化に効果絶大な住宅リフォーム助成制度の実現を訴えました。
さらに、議会で他党議員の4〜6倍の回数発言し、小学4年までの35人学級実現や子ども医療費助成拡充などの実績をあげてきた共産党議員団のかけがえのない役割を語り、絶大な支援を呼びかけると、割れるような拍手が起こりました。
神戸市内の県議・市議予定候補19人が紹介され、定数3の東灘区で党県議の議席奪還を目指す、きだ結予定候補は「共産党と県民が力を合わせれば県政を動かせます。市内でのオール与党の独占を許さず、死力を尽くします」と訴えました。神戸市議団長の松本のり子予定候補は「切実な要求実現へ全員当選を目指して頑張ります」と熱意を込め、万雷の拍手に包まれました。