2011年3月8日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は7日、河村たかし市長の地域新党「減税日本」の大量立候補で大激戦となっている名古屋市議選(13日投票)で党候補の応援に駆けつけ、寒風吹きすさぶ中、市内10カ所で街頭から訴えました。(詳報)
演説回数を重ねるごとに足を止める聴衆の輪も広がり、握手のあと分刻みで次の会場へと出発する志位氏の車に向かって「私たちも頑張ります!」と元気よく声援を送る女性たちの姿も。
志位氏は、今度の選挙の対決軸は「既成政党か地域新党か」ではなく、「市長いいなりの政党か、市民の利益を守って頑張る日本共産党か」だとズバリ指摘。「日本共産党に三つの願いを託してほしい」と熱烈に訴えました。
第一は、福祉と暮らしをよくしたいという願い。志位氏は、河村市長は「減税」を一枚看板にしているが、「看板に偽りありだ」と告発。所得400万円の4人家族の場合、同時に行われた国保料の大幅値上げで差し引き4万6千円もの負担増になると述べ、「庶民への大負担増が正体です」と訴えました。
さらに、「『減税』は福祉削減とセット」だと述べ、河村市長が減税をテコに福祉切り捨てを強行し、さらに公立保育園や市民病院の削減まで進めていることを批判。「『減税』を一皮めくると、『庶民革命』どころか、古い冷たい市民いじめの政治があらわれてくる」と訴えると、各地で「そうだ!」と共感と拍手が広がりました。
第二は、巨大開発の無駄遣いをやめてほしいという願いです。志位氏は、ここでも河村市政は中部財界いいなりに、名古屋港の巨大岸壁など「巨大開発の無駄遣いを進める古い破たんした政治を続けている」と強調。暮らし第一への転換を正面から訴えました。
第三は、市民の声が届く議会をという願いです。市長から独立して市政をチェックするのが議員の役割だとし、「市長に何でも賛成の『減税日本』や、なだれを打ってすり寄る自民、民主、公明の候補者にその仕事ができるでしょうか」と強調。「河村市長の福祉切り捨て、巨大開発の暴走をチェックし、市民要求の実現のために頑張る日本共産党でこそ市民の声が届く議会がつくれます。党勝利で『福祉日本一』の名古屋を」と呼びかけると、どの会場でも割れるような拍手と声援が起こりました。
志位氏の話を聞いた男子学生(20)は「河村市長が『減税』していることは知っていたけど、裏で大きな無駄遣いがあるなんて。そういうことを話してくれるのは日本共産党だけなのかな、と思いました」と話しました。