2011年2月24日(木)「しんぶん赤旗」
告示まで1カ月余に迫った東京都知事選(3月24日告示・4月10日投票)での小池あきら予定候補(革新都政をつくる会)の勝利と区市町村議選(4月24日投票)の全員勝利を目指し、日本共産党は23日、志位和夫委員長を弁士に東京都江東区の有明コロシアムで大演説会を開きました。小池氏が決意を表明。予定候補者が紹介されるたびに参加者は熱い拍手と声援を送り、会場は「東京から政治を変えよう」との熱気にあふれました。
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志位委員長は、まず都知事選について、「どういう候補者の組み合わせになろうとも、間違いなく言えることが二つあります」と指摘。一つは、福祉と暮らしに大ナタをふるい、巨大開発に莫(ばく)大(だい)な税金を流し込んできた石原都政の転換をはかるかが最大の争点だということ、もう一つは、この転換を実行できる立場・政策・力量を持つ候補者は誰かです。
志位氏は「都民の苦しみに心を寄せる温かいハートと行動力を持つ候補者は小池さんしかいない」「新しい福祉都市東京をつくろう」と訴え、大きな拍手に包まれました。
後半戦の都内区市町村議選での日本共産党の改選議席は208議席です。志位氏は221人の候補者全員の勝利を、22区市町村長選での勝利をと訴え、力強く支援を呼びかけました。
国政について志位氏は、いま多くの国民は民主党政権にうんざりし、自民党政権の復活もごめんだという中で閉(へい)塞(そく)感に包まれていると指摘。行き詰まりの根はどこにあり、どこを変えたら展望が見えてくるのか――日本の経済社会、世界各国との経済関係、税金と社会保障、日本外交、地方政治という大問題で、根本から政治を転換する日本共産党の提案を鮮明に語りました。
このなかで、税と社会保障のあり方について、民主党と自民党は「対立」しているようにみえるが、「手順をどうするかの小競り合い。右足から踏み出すか左足かの違いだけで、目標は同じ消費税増税です」と告発。菅内閣の「税と社会保障の一体改革」は一方で社会保障を切り捨て、他方で大企業に減税をばらまき、そのうえ庶民には消費税増税というものであり、「言語道断」と批判しました。
地方政治について、志位氏は「住民の福祉と暮らしを守るのが自治体の原点」と指摘。「ところがそれに背を向ける政治が進められているもとでどこに展望があるか」と、東京の日本共産党の地方議員団が果たしている役割を三つの角度で語りました。
第一に、党議員団のもつ力です。その総数は240人、第3党です。議員総数に占める割合は14・3%で衆院に換算すると69議席に匹敵します。女性議員は96人と第1党です。
第二に、党議員団は「住民の願いを議会に届ける一番太いパイプ」だということです。志位氏は、都内のすべての議員団が住民アンケートを行い、身近な要求実現に奮闘しており、条例提案でも、この4年間で自公民3党を合わせた提案数の2倍を超える389本に達したと紹介しました。
第三に、議員団が住民とともに政治を動かし暮らしと福祉を前進させてきたことです。
志位氏は、石原知事を中学3年までの医療費の無料化に追い込んだ力は、市区町村での独自制度を前進させた都民の運動と党議員団の頑張りだったと指摘。また、認可保育園建設にブレーキをかけようとした知事の方針を都民とともに押し返し、この4年間でその前の4年間の3・2倍新設させてきたこと、高すぎる国保料の問題でも住民の運動と結んで立川市、羽村市で値上げ方針を撤回させたことを紹介しました。
最後に志位氏は、日本共産党がどの問題でも行き詰まりを打ち破る展望を示し行動できる根本には綱領の力があると強調。「東京から日本を変える素晴らしい結果を」と訴え、小池知事予定候補とがっちり握手すると、大きな拍手と歓声が起こりました。