2011年1月5日(水)「しんぶん赤旗」

閉塞打破する未来への展望語ろう

党旗びらき 志位委員長があいさつ

力あわせ いっせい地方選勝利を


 日本共産党は4日、3カ月後のいっせい地方選をたたかう2011年の「党旗びらき」を党本部で行いました。志位和夫委員長があいさつに立ち、国民が民主党政権によせた期待が、幻滅、怒りへと変わるなか、閉塞(へいそく)状況の打破を求める国民の真剣な模索に応え、党の飛躍の年にすることを呼びかけました。全国にインターネットで中継されました。(志位委員長のあいさつ)


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(写真)日本共産党の2011年党旗びらき。あいさつするのは志位和夫委員長=4日、党本部

 志位氏は、「戦後半世紀以上続いた古い政治の枠組みがいよいよ最終段階に入った。しかし、まだ新しい政治は起こってはいない、このもとで閉塞を打破する真剣な模索が始まっている」と指摘。そのもとでの活動の発展の「大きな方向」として三つをのべました。

 第一は、この閉塞状況から抜け出すにはどうしたらよいか、国民にその展望を大いに語ることです。

 志位氏は、「その前提となるのは、この閉塞状況の根がどこにあるかを、国民的な規模で明らかにしていくことにある」と指摘。「異常な対米従属」「財界・大企業の横暴な支配」という「二つの異常」を特徴とする古い政治の枠組みそのものが立ち行かなくなったことを具体的事実で明らかにしていく重要性をのべました。

 そして、古い政治が土台から壊れつつある時代には、野党としての批判力だけではなく、「未来への展望を語る力が問われている」と語りました。

 その羅針盤となるのが党綱領だと強調。アジア政党国際会議での志位氏の発言がラテンアメリカでも反響を呼んでいるというニュースを紹介しながら、「いまの日本の閉塞状況を打ち破る希望と展望を語れる党は日本共産党しかない」と力説し、「連続教室」や「集い」など党綱領を学び、語る運動の大波を起こすことを呼びかけました。

 第二は、国民との結びつきを広げ、あらゆるたたかいに連帯してたたかうことです。

 志位氏は、いま国民の中に起こっているどのたたかいも、「『この国のあり方』を大本から問う大義あるたたかいとなっている」と指摘。▽人間らしい雇用を求めるたたかい。なかでも大幅賃上げと不当解雇反対▽社会保障の「傷口を広げる」民主党政権の攻撃を許さず、国に憲法25条の責任を果たせと求めるたたかい▽環太平洋連携協定(TPP)交渉に反対する国民運動▽「基地のない沖縄」、独立・平和の日本をめざすたたかいなどをあげ、「今年を国民がみずからの切実な願いを掲げてたたかいに立ち上がり、たたかいを通じて展望を見いだす年にするために力をつくそう」と呼びかけました。

 第三は、国民からみて、頼もしく温かい、強大な党をつくることです。

 志位氏は賃上げを勝ち取ったいすゞ自動車の職場支部でのたたかい、国保税値上げを撤回させた三重県鳥羽市の地域支部のたたかいにふれ、党建設でも力強い前進を開始する年にしようと呼びかけました。

 最後に志位氏は、いっせい地方選に臨む基本姿勢として、(1)激しさと厳しさの新たな様相を正面からとらえる(2)最後に勝敗を決するのは、党の自力にかかっている(3)やるべきことをやりきれば新しい飛躍を起こせる―という三つの点を強調。「国政でも地方政治でも古い政治にしがみつく勢力と国民との矛盾は深い。情勢のはらむ条件を残らずくみつくし、必ず勝利を勝ち取ろう」と呼びかけました。