2010年12月9日(木)「しんぶん赤旗」

年内・全面解決へ一致協力

B型肝炎、原告ら志位委員長に要請

共産党本部で意見交換


 全国B型肝炎訴訟原告団と弁護団の三十数人が8日、日本共産党本部を訪れ、志位和夫委員長と面談し、訴訟の早期全面解決への協力を要請しました。


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(写真)全国B型肝炎訴訟原告団の谷口代表(左から2人目)から年内解決への要請を受ける志位委員長(左から3人目)、(右へ)高橋衆院議員、田村参院議員、仁比前参院議員=8日、党本部

 同訴訟は、集団予防接種での注射器の使い回しによってB型肝炎ウイルスに感染した被害者が国に損害賠償を求めているもので、全国10地方裁判所に613人の原告が提訴しています。7月から札幌と福岡の両地裁で和解協議が続けられており、年内の基本合意締結をめざしてとりくんでいます。

 原告団の谷口三枝子代表が、「他党とも連携して政府に対し、全員救済の基本合意を図るよう申し入れてほしい」との要請書を志位委員長に手渡しました。

 谷口代表は「昨日、祈るような気持ちで札幌地裁での和解協議に臨んだが、国からは何の提案もなく、613人の思いが踏みにじられたと感じた。年内解決へ一致団結してたたかいたい。なにとぞご尽力をお願いしたい」と訴えました。

 弁護団の佐藤哲之代表は、国は40年も問題を放置したうえ、その和解案は救済の対象や基準を不当に狭めて被害者の多くを切り捨てようとしているなどの問題を指摘。なかでも症状が出ていない持続感染者(無症候性キャリアー)にたいし、国が20年で損害賠償請求権がなくなる民法の規定を理由に一切の賠償金の支払いをしない姿勢をとっていることが和解交渉の最大の支障になっているとのべました。

 志位委員長は「みなさんの運動が一人の切り捨ても、差別も、格差も許さないと進められていることに敬意を表したい。年内解決のための要望をしっかり承りました。各党にも至急働きかけをおこなうなどあらゆる努力を払いたい」と協力を約束しました。

 委員長は要請を受けたあと、参加者一人ひとりと力強く握手し、激励しました。

 要請には高橋ちづ子衆院議員、田村智子参院議員、仁比聡平前参院議員が同席し、あいさつしました。