2010年12月3日(金)「しんぶん赤旗」
【プノンペン=面川誠】カンボジアの首都プノンペンで2日、アジア政党国際会議(ICAPP)第6回総会が開幕しました。総会のテーマは「より良き未来へのアジアの探求」。日本共産党の志位和夫委員長は同日午後の全体会合で「アジアと世界の平和と繁栄をめざして」と題して発言しました。(発言全文)
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志位委員長は、北東アジアでの平和の課題について触れ、「国連憲章に違反する軍事的挑発行為は、厳しく退けなければなりません」と強調しました。その上で、「紛争の外交的、平和的解決のために、6カ国の緊急会合を持つことが大切」であること、「さらに困難はあっても、6カ国協議の再開をめざし、北朝鮮の核問題の解決のための努力をはかり、この枠組みが北東アジアの地域の平和と安定の機構に発展することを展望することが重要です」と述べました。「東南アジアで起こっている平和の流れを、北東アジアにも押し広げるために、力を尽くしたい」と表明しました。
志位氏は、提案されている大会宣言が「人類が直面する最も重大な脅威」として強調している貧困と気候変動について、「先進国が歴史的責任を自覚し、解決の先頭に立つ」という立場の重要性を強調。地球温暖化防止のための「京都議定書」と、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で採択された「名古屋議定書」という地球環境を守る二つの主要条約の議長国となっている日本がそれにふさわしい役割を果たしていくよう努力を強めると表明しました。
そのうえで、人類が直面するもう一つの「重大な脅威」として核兵器の問題を挙げ、「核兵器のない世界」を求める国際世論と運動の発展を指摘し、「核兵器禁止条約」を含む潘基文(パンギムン)国連事務総長の5項目提案を支持するとの大会宣言案を「心から歓迎します」と表明しつつ、核兵器禁止条約のための協力を訴えました。
開会総会では、カンボジアのフン・セン首相が開会のあいさつに立ち、潘基文国連事務総長がビデオメッセージを寄せました。