2010年8月29日(日)「しんぶん赤旗」
|
日本共産党とインド共産党(マルクス主義=CPIM)の両代表団は28日、核兵器廃絶での協力、両党の交流と連帯を発展させることを確認し、3日間にわたる会談を終えました。志位和夫委員長とプラカーシュ・カラート書記長の両代表団長は、同じアジアで国民的基盤を持ち活動する両党が、互いの活動と理論への理解を深めることができたと、8年ぶりの両党会談が実り豊かな成果をあげたことを喜びあいました。
志位委員長は同日午前、日本共産党本部での3日目の会談で、核不拡散条約(NPT)再検討会議後の核兵器をめぐる情勢について述べ、核兵器禁止条約の交渉開始を国際社会に働きかける取り組みを重視していると発言。カラート書記長は、「(核兵器問題での日本共産党の呼びかけに)全面的に賛成です」と応じました。
志位委員長はまた、この間の党の野党外交の紹介とともに、党綱領の未来社会論について、レーニン以来の定説を抜本的に見直し、理論的な発展をおこなったと説明しました。カラート書記長は、南アジアの平和と安全のため、近隣国の左翼だけでなく広範な与野党との交流を進めていると述べるとともに、日本共産党の綱領や25回大会決定について質問。志位委員長が詳しく答えました。
カラート書記長は、「志位委員長と長時間の本格的な会談ができました。両党関係の発展を願う日本共産党の真剣さを感じました」と謝意を表明。「両党は、中国、ベトナムを除けばアジアあるいは世界で唯一、過去四半世紀の山や谷を乗り越えてきた共産党です。そのことは、科学的社会主義、マルクス主義を自主的な立場で各国の現実に適応し、政治勢力を築くことが可能なことを、世界に示しています」と述べました。
志位委員長は、「CPIMが、多くの同志を無法なテロや迫害で失いながら、人民の利益を断固として守り抜くという戦闘的立場を貫いていることを称賛します。またCPIMが、インド人民の進路は自らが決めるという自主独立の精神と、自らの弱点や問題点を明らかにして前進をはかる率直さを発揮していることにも感銘を受けました。私たちにも学ぶことの多い会談となり、感謝します」と語り、今後の両党関係の発展への希望を表明しました。