2010年7月31日(土)「しんぶん赤旗」
参院選後初となる第175臨時国会が30日、開会しました。会期は8月6日までの8日間です。参院選の結果、参院で与党が過半数割れしたもとでの国会です。日本共産党は、国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。今国会では、菅直人首相が初めて出席する予算委員会が予定されており、衆院では8月2日から、参院では8月4日から、それぞれ2日間、開かれ論戦が交わされます。(志位委員長のあいさつ)
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議員団総会で志位氏は、参院選での全党の大奮闘に敬意を表するとともに、「一定の時間はかかっても、しっかりした総括をおこない、必ず次の国政選挙では巻き返す」との決意を表明しました。
その上で今後の新しい国会での論戦に臨む基本姿勢について、二つの点を強調しました。
第一は、国民の新しい政治への探求にこたえる論戦、政治と社会の閉塞(へいそく)状況を打開する展望を指し示す論戦にとりくむことです。
昨年の総選挙と今回の参院選で、国民は、自公政権と菅民主党政権にきびしい審判を下しました。志位氏は、国民は、「自公政治に代わる新しい政治とは何か」についてまだ答えは出しておらず、「探求の過程」にあると指摘しました。
自民党政治をきびしく拒否する民意に加え、民主党政権にも失望したという「二重の体験」を経て、多くの国民はいまの政治と社会の現状に深い閉塞感を感じ、打開の展望を強く求めていると述べ、「日本共産党は、どんな問題でも、国民の探求にこたえ、展望を指し示す立場での論戦に心がけたい」と話しました。
米国と財界への忠誠と追随の道を歩んでいる菅政権の問題点へのきびしい批判は当然だが、同時にどんな問題でも、「ここに打開の展望がある」「日本共産党はこうしていく」という「『建設的メッセージ』が伝わっていくような論戦に新たな決意で挑戦しよう」と強調しました。
第二は、いま日本が直面しているどんな問題でも、民主党、自民党、公明党、みんなの党などに共通する「古い政治の枠組み」を乗り越えてこそ、展望がみえてくるということです。
志位氏は、沖縄の米軍普天間基地問題や消費税増税問題、経済危機の打開、財政危機の打開など、どの問題でも、「異常な対米従属」「大企業・財界の横暴な支配」という「二つの異常」をただして、「国民が主人公」の新しい日本をつくるという日本共産党の立場にたってこそ希望と展望を指し示すことができるとのべました。
最後に志位氏は、「政治をもとから変える党」としての日本共産党の真価を発揮した論戦を展開し、草の根のたたかいとしっかり連帯して奮闘しようと呼びかけました。