2010年7月1日付「しんぶん赤旗」に掲載
日本共産党の志位和夫委員長は30日、北海道の旭川市・一条買物公園と札幌市・札幌大通公園で街頭演説しました。30度を超える気温のなか、投票日が11日後に迫った参院選で日本共産党を大きく伸ばし、消費税増税ストップに加え、雇用・社会保障・農業などの経済政策を大企業応援から国民生活応援へと大本から転換しようと気迫の訴えを行いました。
旭川市で志位氏が演説するのは、委員長になって以来初めて。志位氏が到着すると歓声と拍手がわき起こり、人垣がふくれました。
参院選で日本共産党を伸ばして大企業減税のための消費税増税に厳しい審判を下そうと訴えた志位氏は、「暮らしと経済をどう立て直すかが、もう一つの大問題です」と呼びかけ。大企業減税が目玉の菅直人首相の「第三の道」は、破たんした自民党流の大企業応援政治の焼き直しにすぎないと批判しました。
その上で、派遣労働を抜本的に規制して「雇用は正社員が当たり前」の社会をつくろう、後期高齢者医療制度をきっぱり廃止しよう、と訴えると、そのたびに大きな拍手が起こりました。
農業では、民主党政権の「新成長戦略」が日豪EPA(経済連携協定)と日米FTA(自由貿易協定)の推進スケジュールを明記していることを告発。「財界いいなりに日本の農業、北海道の農業を売り渡す政策に、日本共産党は断固反対します。“安全・安心の食料は日本の大地から”、この願いを託してください」と力をこめると、聴衆はひときわ大きな拍手を送りました。
志位氏は演説終了後も、路上の聴衆の輪に入り、時間が許す限り握手を交わし、日本共産党への支援を訴えました。
はたやま和也選挙区候補は、中学生から「母子家庭の友達のために消費税を上げないで」と頼まれたことを紹介。「定数2を消費税増税の候補に独占させるわけにはいかない」と力を込めました。
大門みきし比例候補は「民主党は法人税率を下げなければ企業が海外に逃げると宣伝するが、日本は優遇税制や社会保険料負担の軽減で『大企業天国』。逃げるわけがありません。この選挙で消費税増税の悪だくみを粉砕しましょう」と呼びかけました。岡ちはる比例候補も訴えました。
滝川市で麦・大豆・ビートをつくる男性(60)は「日豪EPAや日米FTAが結ばれたらぼくらは終わりだよ。志位さんが『断固反対』と言ってくれたのは大変力強くてよかった」。深川市の松原和男さん(59)=自営業=は「今でも消費税は自腹を切って払っており、10%では商売を続けられません。『日本列島騒然』となって売上税導入を断念させた時(1987年)のような状況をつくり、共産党を伸ばさなければ景気回復はできません」と話しました。