2010年6月27日付「しんぶん赤旗」に掲載

共産党伸ばし「増税なし」に

神奈川 志位委員長が訴え

比例 田村候補ら

選挙区 はたの候補


 参院選公示後最初の週末を迎えた26日、日本共産党の志位和夫委員長は神奈川県の横浜駅前と川崎市・溝口駅前で演説しました。志位氏が「日本共産党を伸ばして消費税増税なし」という結果を勝ち取ろうと呼びかけ、どこでも大きな拍手に包まれました。

 横浜駅前広場は小雨にもかかわらず聴衆でぎっしり埋まり、歩きながら志位氏の演説に拍手を送ったり、「すごい人だねー」と声を上げる人たちも。溝口駅前でも「今やるべきことをちゃんと語っていて興味を持った」(自営業の25歳男性)と通りがかりの人が足を止めました。

 志位氏は、最大の争点となった10%への消費税大増税問題について、「日本列島に大変な衝撃を与え、多くの国民の怒り、不安、悲鳴が渦巻いています」と強調しました。

 そのうえで、「何のために消費税増税が狙われているかが問題です」と語りかけ、「消費税増税の目的は、財政再建でも社会保障財源でもありません。大企業減税の財源づくりが本当の目的です。その真相をぜひ見極めていただきたい」と呼びかけると、「その通り」の声が飛びました。

 さらに志位氏が、「消費税が導入されてから、よくなった福祉が一つでもあったでしょうか」と問いかけると、聴衆からは「ない!」の大声。志位氏は消費税導入(1989年)以来の消費税収が224兆円、法人3税の減収が208兆円だったと指摘し、「みなさんが納めた消費税は大企業減税の穴埋めに使われた。これが歴史の真相です。こんなことを二度と繰り返してはなりません」と力を込めました。

 そして1979年に大平内閣が大型間接税を打ち出したとき、日本共産党の総選挙での躍進が撤回につながり、週刊誌が「共産党勝って『増税なし』、サンキュー」と報じたことを紹介。「今度の選挙でも『日本共産党を伸ばして消費税増税なし』という結果にしましょう」と訴えました。

 年間5兆円の軍事費や、ゆきすぎた大企業・大資産家減税にメスを入れるとともに、大企業の内部留保を社会に還元させ、経済を家計主導、内需主導の健全な発展の軌道に乗せれば、暮らしと社会保障を支える税収は生まれると力説した志位氏。「安心して消費税増税ノーの声を日本共産党に託してください」と呼びかけると、ひときわ大きな拍手が起こりました。

 田村智子比例候補は「汚いカネとは縁がないが、道理ある要求を実現するためには何があってもあきらめない、『スジガネ』という『カネ』は何本も通っているのが日本共産党です」と訴え。はたの君枝選挙区候補は「神奈川の三つの議席を消費税増税と米軍基地押しつけの候補に独占させてはなりません」と決意を語りました。

 買い物帰りに足をとめたシステムエンジニアの横浜市在住32歳男性は、「大企業減税なんて初めて聞いた。それで大衆への課税なんて、とんでもない」と驚き、「うちの会社は夏のボーナスが4割減。4月に結婚したばかりなのに、増税されたらますます家を買う夢が遠くなる。参院選は共産党に入れたい」と話しました。