2010年6月6日付「しんぶん赤旗」に掲載
「反省なくして新しい政治は生まれない」―。鳩山由紀夫首相が国民の怒りと失望に包囲されて退陣、菅直人新首相が誕生するという情勢のもと、日本共産党は5日、志位和夫委員長が愛媛、徳島、市田忠義書記局長が島根、鳥取をそれぞれ駆け巡り、迫る参院選で、アメリカと財界にはっきりモノを言える政党・日本共産党の躍進をと訴えました。参院選の公示予定日(24日)まで19日となったこの日、穀田恵二国対委員長が愛知、小池晃政策委員長・参院東京選挙区候補が都内各所でこん身の訴えを行ったほか、比例・選挙区候補や地方議員、支部・後援会がいっせいに街頭に出て元気いっぱいに党躍進を訴えました。
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愛媛と徳島で訴えた志位氏は、鳩山由紀夫首相の退陣にふれ、普天間基地、後期高齢者医療制度など、国民が変えてほしいと願った肝心要の問題で公約を裏切り続けたことへの怒りに包囲された結果だと語りました。菅直人新首相の発言には、このことへの反省がないと指摘。「アメリカと財界にモノがいえない」政治のゆがみを正さなければ、新しい政治は生まれないと力を込め、会場からは「そうだ」の声と力強い拍手が起こりました。
日本共産党の党首が演説するのは32年ぶりとなった愛媛・今治市では、農協・漁協や日本一の生産量を誇る今治市のタオル業界、海運業界など700を超える団体に演説会を案内。会場のテクスポート今治に「何時からですか」とたずねる若者など20件以上の問い合わせが寄せられ、会場はぎっしり埋まりました。
徳島市では、参加者が50台を超すバスで会場のアスティとくしまにつめかけ、泉理彦・鳴門市長からメッセージが寄せられました。
市田氏を迎えた島根・出雲市と鳥取・米子市の両会場はともに大盛況となり、必勝の決意にあふれました。
出雲市では、河内幸男副市長や全国父子家庭支援連絡会の山根亮輔理事らがあいさつしました。山根氏は、父子家庭への支援を求める活動で共産党国会議員団が共に取り組んだことを挙げ、「熱意や協力があり、私たちは夢と希望が持てた。参院選で共産党に躍進してもらいたい」と述べました。
米子市では、県森林組合連合会の入澤宏会長、大山乳業農業協同組合の幅田信一郎組合長理事、県建設業協会西部支部の野津一成支部長がメッセージを寄せました。
「アメリカにも財界にもハッキリものが言える政治を」と刷り込まれたオレンジ色のチョッキを着た日本共産党後援会員約90人が5日午後、川崎市のJR川崎駅の東口と西口で大宣伝しました。
沖縄の米軍普天間基地と、「基地県内移設反対」を求めた県民大会の拡大写真のパネルやポスターを掲げ、参院選での党前進を訴えました。
はたの君枝神奈川選挙区候補が、岡崎裕比例候補とともに、「口先だけでなく米政府とも基地撤去へ交渉する党、企業献金も政党助成金も受け取らない清潔な党を大きくしてください」と訴えると通行人が握手を求め、演説がたびたび中断しました。
懸命にビラを配っていた男性(51)は今年2月に入党したばかり。「共産党にはいいイメージを持っていなかったが、病気で生活苦に陥ったときに党市議が親身に相談に乗ってくれた。本当の党の姿を一人でも多くの人に早く伝えたい」と元気いっぱい。昨年9月に入党した男性(37)も「2年前から休職中です。労働者派遣法の抜本改正など雇用問題をまともに考えているのは共産党だけ」と訴えに力を込めます。
ビラを受け取った男性(67)は、「(民主党は)菅さんになっても米軍基地はそのまま。アメリカに行って交渉するアクションにでたのは共産党だけ。共産党が大きくなれば米軍基地撤去のチャンスになる」と話しました。