2010年5月7日(金)「しんぶん赤旗」

志位氏 コスタリカ・ブラジル代表と会談

NPT再検討会議


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(写真)コスタリカのホルヘ・ウルビナ国連大使(右)と会談する志位和夫委員長ら

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(写真)ブラジルのパトリコタ公使(左)と会談する志位委員長(右)

 【ニューヨーク=小林俊哉、西村央】志位和夫委員長はニューヨーク滞在の最終日となった5日、マレーシアと共同で核廃絶条約案を提示しているコスタリカのホルヘ・ウルビナ国連大使、ブラジルのグレリモ・ハギアル・パトリコタ国連公使と会談しました。

 コスタリカの国連代表部でウルビナ大使と会談した志位氏は「コスタリカが核兵器廃絶でたいへん重要な役割を果たしていることに敬意を申し上げたい」と表明。同大使は、NPTが発効して40年がたったにもかかわらず、核保有国は核を保持し続け、核兵器もさらに強力になっていると指摘。その流れを逆転させるためにも、核兵器禁止条約をつくることが必要だと強調しました。

 志位氏は「核軍縮の部分的措置の積み重ねだけでは、核廃絶は達成できません。核廃絶のためには、部分的措置と同時並行で、核廃絶条約への交渉にとりくむ必要があります。コスタリカのかねてからの主張は、いまや世界の多数派となっています」と述べました。

 ブラジルの国連代表部でのパトリコタ国連公使との会談で志位氏は、「核兵器廃絶交渉の開始こそ被爆国日本の願いです」と述べたのに対し、同公使は、軍事独裁時代に核兵器開発の計画があったブラジルの歴史に言及し、「われわれは、1988年に核兵器開発をしないと決め、憲法に明記しました」と説明。核兵器をなくすと決めたことで、核兵器廃絶を主張するブラジルの国際的立場が強くなったことを紹介しながら、今回のNPT再検討会議で良い成果をあげるために努力したいと述べました。