2010年4月25日(日)「しんぶん赤旗」

核兵器廃絶と米軍基地撤去

平和の願いを共産党に

山梨で志位委員長が訴え


田村・花田両候補が決意

 日本共産党の志位和夫委員長を迎えた演説会が24日、山梨県昭和町で開かれました。「作業療法士をめざしていますが、介護や医療をもっとちゃんと使えるようにしないと生きていけない世の中だと感じます。社会保障に力を入れる展望を聞きたい」(富士河口湖町に住む21歳の女子大学生)と初参加者も詰めかけ、会場のアピオ甲府は満席になりました。

 「おたくらは地道に活動して足でかせぐ貴重な存在だ。がんばって」(自治会長)、「この先生(志位氏)、好きなので、演説会行きますよ」(歯科医師)など、事前の参加呼びかけでも新鮮な交流が広がりました。

 来賓の日本弁護士連合会の加藤啓二元副会長があいさつしました。

 花田仁参院山梨選挙区候補は「水道を止められ、神社の水を飲んでいるという切羽詰まった相談が寄せられる。勝利して暮らし優先の政治にしましょう」と訴えました。田村智子参院比例候補は「削られた社会保障も元に戻せず、何のための政権交代でしょうか。道理のある要求が実現するまでがんばり抜きましょう」と語りました。

 志位氏は、「自民も民主もお断り」との気持ちが国民に広がる今、「国民に声を届け切れば参院選は躍進のチャンスです」と比例での躍進と山梨選挙区での勝利を訴えました。政治のゆがみを大本からただし、経済と外交の行き詰まりを打開する展望を力説しました。

 農業再生の課題では、所得補償と価格保障を一体で実施し、歯止めのない輸入自由化をやめることが重要だと呼びかけ、大きな拍手に包まれました。

 外交では、核兵器廃絶と米軍基地問題という二つの大問題への取り組みを紹介。NPT(核不拡散条約)再検討会議出席のため今月30日から訪米し、核兵器廃絶を正面からの主題とした国際交渉を開始することが重要という立場で国連関係者や各国代表団に働きかける意向を表明しました。

 沖縄の米軍普天間基地問題では、21日のルース駐日米国大使との会談で「唯一の解決の道は無条件撤去だ」と伝えてきたと語ると、「すごい!」の声と大きな拍手がわき起こりました。

 志位氏は、23日の党首会談で鳩山由紀夫首相に無条件撤去を迫ると、首相が「私たちの頭のなかには共産党のようなすっきりした答えはつくれない。ぜひアメリカで言ってきてください」とのべたことも紹介。会場は笑いに包まれました。

 鳩山政権が無条件撤去をいえないのは、「抑止力」として海兵隊が必要だという立場に固執するからだと指摘した志位氏。「日本を守るといいますが、戦争のための『侵略力』だというのが海兵隊の正体です。こんな軍隊は沖縄にも、日本にも必要ありません」と力を込めると、会場は盛んな拍手で応えました。

 前日に党の宣伝カーを偶然見かけて参加したという甲府市内の男性(44)は、「民主党支持だったが、期待外れ。財界やアメリカにモノが言えない政治では駄目という点には本当に共感しました。志位さんの話を聞いてすっきりしました。共産党には政権を取ってほしい」と語りました。