2009年8月26日(水)「しんぶん赤旗」

「建設的野党」の仕事はすでに始まっている

現実政治を前に動かす共産党の躍進を

志位委員長が訴え 中国・四国4カ所


 日本共産党の志位和夫委員長は25日、中国・四国地方4カ所での演説で、「日本共産党は、民主党中心の政権ができた場合、『建設的野党』として頑張ると公約していますが、私たちは選挙中からすでにその仕事を行っています」とのべ、党躍進への大きな支援を呼びかけました。


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(写真)志位和夫委員長(左)が訴える街頭演説=25日、広島市

 志位氏は演説で、選挙戦はすでに「自公政権退場後にどういう新しい政治をつくるのか」に焦点が移っていると指摘。「国民が主人公」の日本の“ビジョン”を語る中で、日本共産党が「建設的野党」の役割をすでに発揮している実例を大いに紹介しました。

 高すぎる教育費の問題では、高校授業料の無償化と返済不要の奨学金創設を訴える中で、他の党も同じことを言い出したと指摘。先日の党首討論では、返済不要の奨学金を提案し、全党が一致したと報告しました。

 また、日米「核密約」の問題でも党首討論をリード。民主党の鳩山由紀夫代表に、「密約」を調査し、「核兵器を持ち込ませず」の原則をアメリカに守らせる交渉をすることを約束させたと紹介。

 自民党政治のもっとも悪い特質の一つである「財界中心」の政治を大本からただすという点でも、鳩山氏に「暮らしを守ろうと思ったら『財界主導』の政治から決別すべきではないか」とただしたことを報告。鳩山氏の答えは定かではなかったとのべ、これからも政治のゆがみを大本からただすために奮闘する日本共産党への支持を呼びかけました。

 志位氏は、「現実政治を前に動かす」という点では、労働者派遣法の改正も、後期高齢者医療制度の撤廃も、共産党が先がけて主張し、国民の強い要望もあって、民主党が掲げた課題だと指摘。「新政権に実行を迫っていきます」と訴え、大きな拍手を受けました。

FTA・比例減きっぱり反対

 民主党の政策に、きっぱり反対している問題としては、「日米FTA(自由貿易協定)交渉の促進」をあげ、「鳩山代表は私が反対すると“自由貿易は必要”といいましたが、農産物は工業製品とは違います。主食には高い関税をかけて守るというのが世界の常識です。主食のコメまでアメリカに売り渡す政治には断固として反対します」と訴えました。

 さらに、比例定数の削減については、「消費税増税反対」「9条守れ」など国民多数の声が国会に届かなくなると警鐘を鳴らし、「新政権が民主主義破壊の暴挙に踏み出すことがあれば、国民と連帯して大闘争をおこして『防波堤』となって頑張ります」と決意を表明しました。

 その上で志位氏は、「良いことには協力、悪いことには反対、問題点をただす。そして政治のゆがみを大本からただす。こういう『建設的野党』が伸びてこそ、自公政権退場後の日本の政治を前にすすめる一番の保障になります」と訴え、大きな拍手を受けました。