2009年8月3日付「しんぶん赤旗」

安全・安心の食料は日本の大地から

志位委員長訴えに共感と注目


 1日、青森県から秋田県へと縦断し、高橋ちづ子比例候補とともに、総選挙での躍進を訴えた志位和夫委員長。「歴史の古いページをめくり、新しいまっさらなページに、『国民が主人公』の未来像をみんなで描いていく選挙にしていこう」との力強い訴えに、集まった多くの聴衆の共感と注目が集まりました。

 志位氏は、自公政治のもと、憲法では「国民主権」であるにもかかわらず、実態は内政では「財界主権」、外交では「アメリカ主権」となっているゆがみを指摘。「このゆがみを大本からただして『国民主権』を規定する憲法どおり『国民が主人公の日本をつくる』――これが日本共産党の改革の中心です」と力を込め、「ルールある経済社会」「自主・自立の平和外交」の「二つの旗印」を正面から訴えました。

 とりわけ、「ルールある経済社会」とのかかわりでは、東北地方の基幹産業である農林漁業について、「農業の再生なくして地域経済の再生なしという見地で政治がしっかりと責任を果たすときです」とキッパリ。米価の下落に苦しむ農家の悲鳴に心を寄せながら、農業再生には日本共産党の農業政策の二つの柱、(1)農産物の価格保障・所得補償(2)歯止めのない輸入自由化のストップがどうしても必要と力説しました。

 「志位さんの話は初めて聞いた」という男性(63)は「私は農家の生まれ。継いだ兄は収入がなくて大変な思いをしています。志位さんは、その農家の思いを代弁してくれた」といいます。

 志位氏は、農産物の全面輸入自由化につながる日米自由貿易協定(FTA)の締結の危険な動きについて、「日本農業を破壊するこういう方向には共産党は絶対に反対です」「国境措置をしっかりとって、自分の国の農業を守るのが当たり前の世界の流れです。安全・安心の食料は日本の大地から」と訴えるとひときわ大きな拍手に包まれました。

 そして志位氏は、総選挙後に、民主党が中心の政権ができた場合に日本共産党が果たす「建設的野党」の役割を大いに語り、「現実の政治を一歩でも二歩でも前に動かすために力をつくします。そして、『国民が主人公』の新しい日本へ、政治の抜本的転換のためにがんばります」と訴えました。

 聴衆が鈴なりとなった弘前駅近くのスーパー前で聞いていた介護職員の中村大介さん(41)は「『建設的野党』は何でも反対というイメージとは違う印象。いい政治には協力し、ダメなものには歯止めになってもらう共産党に期待しています」と話しました。