2009年7月5日付「しんぶん赤旗」に掲載

共産党躍進で、かけがえのない都民要求実現に道

日野・文京・葛飾 志位委員長が訴え


 序盤から大激戦となっている東京都議選(12日投票)で、日本共産党の志位和夫委員長は4日、日野市、文京区、葛飾区を駆け巡り、「対立軸は、自公民『オール与党』か、日本共産党かにあります。共産党を伸ばせば、都政は必ず変わります」と訴えました。

 志位氏は、定数2を自民・民主の候補と争う日野市で村松みえ子候補(現)を、同じ定数と政党構図の文京区で小竹ひろ子候補(現)を、自民2、民主2、公明1と定数4を争う葛飾区では、党議席奪還を目指す田村智子候補(新)を必ず押し上げてほしいとこん身の力を込めました。

 日野市の京王高幡不動駅前では、「村松さんは市民共同の代表」(弁護士の窪田之喜前市長候補)と、幅広い市民が駅前いっぱいに集まりました。

 志位氏は、民主党の鳩山由紀夫代表が3日の第一声で、「ムダ遣いといえば、新銀行東京もべらぼうだ」と述べたことを紹介し、自民、公明とともに1000億円の出資に賛成したことへの反省がない民主党こそ“べらぼう”(普通では考えられないこと)だと批判しました。

 聴衆から上がる「そうだ!」の声。保育士の木村雄太さん(34)は「自民もひどいけど、選挙のときだけ野党の民主もひどい」と語りました。

 「最近の政治って、今の民主党への期待みたいに“はやり”の部分があるじゃないですか。それではいけないと思って」と話すのは党ホームページで演説日程を調べてきた求職中の女性(36)です。「共産党は誠実でまじめ。うさんくささがまったくない。雇用問題とか病院つぶし撤回とか、どの政策を聞いてもこの党に頑張ってもらうしかないと思った」

 文京区の菊坂下交差点では、「困ったことを受け止めてくれる小竹ひろ子さんの存在が私の安心」と訴えた難病を抱える女性や、プロボクシング元日本ウエルター級チャンピオンの小林秀一さんも応援に駆けつけました。

 志位氏は、75歳以上の医療費無料化や都立病院つぶし撤回、30人学級実現など「日本共産党を伸ばせば、かけがえのない都民要求の実現に道が開かれます。なんとしても激戦を勝ち抜かせてください」と訴え、聴衆から拍手と「頑張ろう」との声があがりました。

 犬の散歩途中の男性(28)は、「いやー、知らないことばっかりでした。民主党が知事に99%賛成なんて。民主に入れようかと思っていたけど、ちょっと待てよと。1メートル1億円の大型道路計画の話は、テレビでやったらすごいインパクトだと思う。やっぱり自治体の仕事は福祉ですよね」といいました。

 「非正規問題の質問をネットで見て以来の志位さんのファン」だという弁護士の中井英登さん(41)は、「非正規問題を一番真剣に考えているのは共産党だと思う。国政に関しては、僕も以前は『自民か民主か』というふうに考えていたが、もう選択肢ではない」。

 葛飾区のJR亀有駅前では、駅から出てきた人たちが次々と聴衆の輪に加わりました。

 「いままで政治に興味はなかったけど、そろそろ考えなきゃいけない」と自転車を止めて聞いた渥美孝太さん(25)は、「熱意を感じました。生活に密着したことをいっているので応援したい。(民主が都政与党とは)知らなかった。しっかり見抜いて選ばないといけないと思った」と話しました。