2009年7月6日(月)「しんぶん赤旗」

東京都議選

「医療無料、思わず拍手」

志位委員長演説に聴衆

江東・品川・大田


 大激戦の都議選―。大田区・蒲田駅西口前では、日本共産党の志位和夫委員長の街頭演説の直前に、民主党の鳩山由紀夫代表が演説。民主党の宣伝カーが共産党に入れ替わると、集まった聴衆から「共産党頑張れ!」との歓声と、割れるような拍手がいっせいにわき起こりました。

 志位氏は、「都議選の対立軸は、『自民か、民主か』などではありません。自公民『オール与党』か、日本共産党か、ここにこそ本当の対立軸があります」と正面から訴え、「民主党は選挙のときだけ野党のふりをするが、誠実な政党のやることではありません」と強調。都民と日本共産党との共同で「あと一歩」まで追い詰めた、75歳以上医療費無料化、小児病院つぶし撤回、30人学級など願い実現に向けて、「今度の都議選は本当にたたかいがいのある選挙です。日本共産党を伸ばせば都政は必ず変わります」と堂々と訴えました。

 両党首の演説を続けて聞いた人も少なくありません。大田区の男性会社員(43)は、「新銀行の問題や、都立病院の解体をやめ充実を目指す政策など、志位さんの訴えの方が具体的で説得力があった」。彼氏と聞いていた女性(29)は、「お年寄りの医療費をタダにしようといったときには思わず拍手してしまいました。共産党は悪い政治の責任をちゃんと突き詰めてその上で政策を出している誠実な党のイメージ。選挙のことは真剣に考えます」と話しました。

 江東区豊洲のホームセンター前では、買い物にきた子連れの家族や犬の散歩中の人たちなど大勢が演説に聞き入りました。

 1歳の息子をあやしながら聞いた男性(35)は、「(八つの病院に)受け入れ拒否された妊婦さんが墨東病院で亡くなった話は、他人事じゃないよね」。妻(34)も「東京の医療がそこまでひどいとは」と医療再建の話に期待を寄せました。

 「テレビでは、自民党と民主党のことしかいわないから、(共産党の考えを聞く)チャンス」と演説を聞くために足を止めた主婦(57)は、「将来が不安ないまこそ都に頑張ってもらいたいのに、老人福祉が最下位なんてとんでもない。志位さんの話はすべてがジーンと胸にしみました」

 品川区の荏原中延駅近くでの演説に「すごい人でびっくりした」と目を丸くした男性(29)。「共産党は企業から献金ももらわず、昔から一貫して同じことを掲げ続けているから信頼しています。ぜひこのチャンスをいかして議席を取り戻してほしい」と話しました。

 大田区のJR大森駅西口前で盛んな拍手を送っていた女性(59)は、「『二つの命綱』の訴えはその通り。共産党は中小業者の苦悩に寄り添って、病院を守る問題でも、口だけでなくずっと都民と運動してきました。この党の議席を必ず増やしたい」と語りました。