2009年6月12日(金)「しんぶん赤旗」

西松事件

疑問に答えていない

民主第三者委報告で志位氏


 日本共産党の志位和夫委員長は11日の記者会見で、民主党が設置した西松建設違法献金事件に関する第三者委員会がまとめた「報告書」について感想を問われ、「もっぱら検察、マスコミへの批判に終始しており、国民の疑問にまったく答えるものになっていない」と述べました。

 志位氏は、報告書が小沢一郎前代表の秘書が政治資金規正法違反で逮捕されたことを「形式犯」として、検察を批判している点について、「政治資金規正法の根本は政治資金の透明化にあるのだから、ダミー団体を通じて献金が渡っていたとするならば、形式上の問題ではなく、法の根幹にかかわる大問題になる」と指摘しました。

 志位氏は「本来、民主党がやるべき疑惑解明の仕事を第三者委員会に丸投げして、その報告書をもって幕引きということになったら、政党としての責任をまったく果たすことにならない。民主党と小沢氏に説明責任を果たすよう引き続き求める」と述べました。

 また、民主党が主張する衆院議員定数の削減について問われ、志位氏は「民意を反映する唯一の部分が比例代表であるにもかかわらず、ここを削ろうというもので議会制民主主義を根底から覆す問題だ」と強調。「政党・党派いろいろな立場があるが、比例代表の削減反対で可能な協力をやっていきたい。民主主義を守るという一点での国民的な共同をさまざまな形ではかっていきたい」と述べました。