2009年4月24日(金)「しんぶん赤旗」

憲法守り、生かす取り組みを

志位委員長 憲法審査会始動に反対


 日本共産党の志位和夫委員長は二十三日の記者会見で、同日の衆院議院運営委員会で憲法審査会の規程案の趣旨説明が行われたことについて、「憲法審査会を始動させようという動きにはもとより反対だ」と強調しました。

 志位氏は、憲法審査会自体が安倍政権時代に改憲手続き法の強行採決という「むちゃな結果」でつくられたと指摘。審査会を始動させる狙いが「憲法審査会で憲法改定の原案をつくることに置かれている」と述べ、「まさに九条を取り払うという相談を始めようということだ。私たちはこれに厳しく反対していく」と強調しました。そして、改憲手続き法自体を廃止すべきだと述べました。

 また、憲法状況全体について、小泉、安倍両内閣のもとで憲法改定を現実の政治日程にのせる動きが起こったが、「安倍内閣の無残な失敗によって、大きく挫折した」と指摘。「私たちが改憲派を押し戻してきたというのが、全体の局面だ。そのなかで(改憲派が)新しい巻き返しをやろうとしている」と述べました。

 志位氏は、「九条を守るという一点での国民的な揺るがぬ多数派をつくっていく」と強調。同時に、「憲法を守ることとあわせて、憲法を生かす取り組みが大事だ」と述べ、核兵器廃絶、北東アジアの平和、世界の紛争解決のために九条を生かした平和外交を展開すること、国民の生存権を守るために憲法二五条など人権条項を生かしたたたかいを展開することが、重要な課題だと力説しました。