2009年1月31日付「しんぶん赤旗」

雇用悪化の責任逃れ

首相答弁について感想

志位氏


 日本共産党の志位和夫委員長は三十日、代表質問後に国会内で記者会見し、麻生太郎首相の答弁について、急速な「非正規切り」や景気悪化という今日の事態に対する「根本的な原因と責任についてはこれを逃れるという姿勢だった」と感想を述べました。

 志位氏は質問の中で、いまの急速な「非正規切り」は、労働法制の規制緩和で「首切り自由」の非正規労働を増やした政治の責任によって引き起こされた「政治災害だ」とただしたのに対し、首相が責任を認めなかったことを指摘。「責任を認めないと、対応も真剣なものにならない」と強調しました。

 ただ、生活保護の問題について首相が「住居のない方も含め、生活保護によって適切に支援をいたす」と答弁したことは、住居を喪失した人には生活保護を認めないという今日のひどい生活保護行政を変えていく手がかりになるもので、「たたかいの力にしていきたい」と述べました。

 大企業が内部留保や株主配当を増やしながら雇用を削減している問題について、首相が「こういう非常時こそ労働者の雇用と生活を守るよう最大限の努力をしていただきたい」と述べたことについては、「ならば本気の対応が必要になる」と述べました。

 また今日の急激な景気悪化についても、「構造改革」で外需頼みの経済をつくり、海外からの「津波」から暮らしを守る「防波堤」を壊したことに原因があるのに、自民党政権の経済運営が引き起こしたという認識はなかったと批判しました。