2008年9月6日(土)「しんぶん赤旗」

自民は見込み違い

総裁候補乱立で志位委員長


 日本共産党の志位和夫委員長は五日の会見で、十日告示予定の自民党総裁選が、立候補者乱立の様相となっていることについて記者団から問われ、「とにかくたくさん候補者が出て、にぎやかにやれば国民の支持が得られるとの思惑がおそらくあるのだろうが、私はそれは見込み違いだといわなければならない」と指摘しました。

 志位氏は、自民党が安倍前首相、福田首相と二代にわたって政権を無残に投げ出した根本には、自民党の政治の中身の行き詰まりがあると強調。「(自公政権は)この間、『構造改革』ということで庶民の暮らしを痛めるだけ痛めてきた。あるいはアメリカいいなりに自衛隊の海外派兵にしがみついてきた。こういうやり方が破たんしてきたわけだから、この中身を見直さなければ政治に対する国民の信頼を取り戻すことはできない。全体としてはそういう印象だ」と述べました。

“関心引きたい”と乱立

 自民党総裁選は五日、すでに出馬を決めている麻生太郎幹事長ら四人に加えて、新たに複数の中堅・若手が出馬を目指す考えを表明しました。自公政治のゆきづまりから政権を投げ出した福田康夫首相の後継を決める総裁選は、国民の関心をひきたい思惑から、多数乱立模様となりました。

 出馬を固めたのは、麻生幹事長、与謝野馨経財相、小池百合子元防衛相、石原伸晃元政調会長の四人。麻生氏は五日、選挙準備に専念するため、幹事長職を細田博之幹事長代理に委嘱しました。与謝野氏は総裁選政策を準備中だと表明。石原氏は所属する山崎派会長の山崎拓前副総裁に出馬の意向を正式に伝えました。

 新たに出馬の考えを示したのは、山本一太外務副大臣、石破茂前防衛相ら。山本氏は立候補のため、外務副大臣を辞職、石破氏は党本部で出馬表明しました。