2008年6月1日付「しんぶん赤旗」に掲載

共産党躍進で自公政治に痛打 沖縄県議選

暮らし・平和の願い実現を

志位委員長 4候補応援に駆ける


 日本共産党の志位和夫委員長は三十一日、大激戦・大接戦になっている沖縄県議選(六月八日投票)で、五選挙区六候補の応援のため沖縄入りしました。この日は、糸満市で玉城ノブコ、豊見城市でまえさと保、那覇市でマエダ政明、とぐち修の各候補の必勝を、街頭から力を込めて訴えました。三カ所で二千人が集まりました。志位委員長は一日も浦添市、沖縄市で応援演説にたちます。


 志位氏は、国政でも、県政でも、暮らしを壊す元凶=自民・公明の政治が、国民に見放されつつあると指摘。日本共産党の躍進こそ、自公政治へのいちばんの痛打となり、県民の願いを実現するいちばんの力になると強調しました。

高齢者差別法を撤廃する力

 国政の問題をめぐって志位氏は、後期高齢者医療制度に対し全国どこでも怒りが沸騰していると指摘。とりわけ沖縄では過酷で、党の試算でも、約七割のお年寄りの保険料が上がることを告発しました。

 沖縄の高齢者は、沖縄戦、米軍占領で苦しめられてきた世代です。志位氏は「長寿を尊び、お年寄りを大切にする伝統を持つ沖縄に、高齢者差別の『姥(うば)捨て山』とさえいわれる悪法をおしつけるなど、断じて許せません」と批判。自公は国民の怒りを恐れて「見直し」というが、差別医療という「根幹」こそ問題で、撤廃以外に解決はない、その声を沖縄からあげようと呼びかけると、聴衆から大きな拍手がわきおこりました。

 志位氏は、自公が、この制度につながる悪だくみをはじめた最初から一貫して反対を貫いてきた唯一の党が日本共産党であることを語り、「日本共産党をのばすことこそ、この希代の高齢者差別法を撤廃するいちばんの力です」と訴えました。

県民の暮らしに追い打ち

 県政をめぐる争点に話を進めた志位氏は、県民の暮らしを壊す国の悪政に、さらに追い打ちをかけている仲井真・自公県政を告発しました。

 現県政は、革新県政時代につくった、高齢者へのおむつ代助成制度を廃止。高校授業料も、四年間で二度も値上げしました。国が後期高齢者医療制度を決めると、「適切な医療のため重要な制度」と褒めそやし、そのまま県民に押し付ける予算を平気で組みました。志位氏は「国いいなりに悪い政治を具体化するだけ。これでは、自治体の存在意義が問われるではありませんか」と批判しました。

党の議席を伸ばす三つの大きな意味

 その上で志位氏は党の議席を伸ばす三つの大きな意味を訴えました。

 第一は、自公県政の県民いじめの政治と正面から対決できるのは、日本共産党だけだということです。民主党や社民党、社会大衆党は、〇六年度、〇七年度予算案に賛成、〇八年度予算案に棄権。高校授業料値上げ予算も、後期高齢者医療制度を具体化した予算にも反対できませんでした。反対を貫いたのは日本共産党だけです。

 第二は、日本共産党を伸ばせば、県民と共同して、積極的な提案で県政を動かす力が大きくなるということです。

 党県議団の奮闘で、高校授業料の減免者数を8%以内に制限する枠を撤廃させました。「地産地消」として県産品の活用を提唱し、学校給食への県産牛乳使用も実現。知事を本部長とする「地産地消推進県民会議」も設置させました。議案提案権を持つ四議席以上になれば、高すぎる国保料引き下げなど、県民の切実な願いを議案の形で提出し、実現する大きな道が開かれます。

「沖縄の心」こぞって共産党へ

 第三は、基地のない平和な沖縄への道が大きく開かれることです。

 繰り返される米兵犯罪や平穏な日常を襲う爆音と恐怖。辺野古への米軍新基地建設で、現地にくい一本打たせてこなかったのは、全国と連帯した県民のたたかいの成果だと強調しました。

 志位氏は「追い込まれているのは日米両政府、自公県政の側です。日本共産党は、安保条約の廃棄を一貫して掲げる政党です。平和を願う『沖縄の心』は、こぞって日本共産党におよせください」と訴えました。

 最後に、「選挙はどこでも大激戦、大接戦です」と強調し、「残る一週間、ご支持の輪を広げに広げて、必ず沖縄から日本共産党躍進の新しい流れをつくってください」と呼びかけると、聴衆から指笛と大きな拍手がわきおこりました。

 豊見城市で演説を聞いた二人の子を持つ真栄田志保野さん(28)は「志位さんの話は説得力があってよかった。希望と展望を語れるのは共産党しかない。くらしと福祉を破壊する自公政治を変えるため、周りの人に広げていきたい」。

 豊見城市の上原フミさん(78)は、数年前まで月十三万円だった年金が今年は十万円まで下がりました。「年金はみんな怒っている。自公政治はやさしくない」とばっさり。「共産党の議員をいっぱいにしないといけない」と語りました。