2008年5月2日(金)「しんぶん赤旗」

なくせ貧困・格差 改憲阻止 増税・医療改悪反対

新しい政治開く転機

第79回メーデー 全国357カ所

志位委員長あいさつ


 「貧困と戦争をなくせ!」――。メーデーの一日、東京・代々木公園で開かれた全労連などによる第七十九回中央メーデーに参加した約四万四千人(主催者発表)の唱和が青空に響き渡りました。地方でも全国三百五十七カ所でメーデーが開かれました。


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(写真)「なくせ貧困、ストップ改憲」とこぶしを挙げる第79回中央メーデー参加者=1日、東京・代々木公園

 中央会場には、ガソリン増税の強行に対して、給油所のメーター料金が急上昇するデコレーションが登場。「一カ月のぬか喜びだった。給料は上がらないのに物価は上がる一方だ」と怒るのは、建交労組合員でトラック運転者の男性。「政治を変え、生活を守りたい」と話しました。

 JMIU(全日本金属情報機器労組)の男性は七年間、派遣先を転々とし、二年前に派遣先の正社員になりました。「やっと収入が安定し、生活に余裕ができた。派遣から正社員の採用に動き出しているのを感じます」

 実行委員会の坂内三夫代表委員(全労連議長)があいさつ。日本共産党の志位和夫委員長、三月の沖縄県民大会を代表して玉寄哲永さんが連帯あいさつし、労働者が決意表明しました。志位氏は、「日本の政治は、ゆきづまった自民党政治にかわる新しい政治を生み出す歴史的転機を迎えている」と強調し、国民の世論と運動で政治を動かそうと呼びかけました。

 格差社会や憲法改悪、老人いじめに両手を突き出し「ストッピングー(止めろ)」と連呼するデコレーションなどを先頭に三コースに分かれてデモ行進しました。

 憲法を守る署名を約二百人分集めた東京土建組合員(70)は「ほとんどの人が署名してくれ、世論の広がりを感じます。署名を広げて憲法改悪の動きを止めたい」と話しました。

 式典には、日本共産党の市田忠義書記局長が出席し、壇上で紹介されました。

全労連・坂内議長があいさつ

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(写真)主催者あいさつをする坂内三夫全労連議長

 実行委員会を代表してあいさつした坂内三夫代表委員(全労連議長)は、「要求と運動が世論となり、政治を動かす新しい情勢が始まっている」と情勢の特徴を指摘。労働者の働き方を改善せよ、命と尊厳を踏みにじる後期高齢者医療制度を撤回せよ、日本農業と地球環境を守れ、中小・零細企業の営業を守れ、憲法守れの声が圧倒的な国民世論となっているとのべ、「世界と日本から戦争と貧乏をなくすために共同を広げてともに奮闘しよう」と呼びかけました。