2008年5月23日(金)「しんぶん赤旗」

日本改革の方針、資本主義の是非大いに語る活動を

志位委員長が表明


 日本共産党の志位和夫委員長は二十二日、国会内で記者会見し、自民党政治の枠組みそのものを大きく変える論戦に全力をあげる決意を述べるとともに、「私たちが目指す未来社会のあり方も大いに語っていきたい」と表明しました。

 志位氏はまず、日本共産党が、この間の国会活動で、派遣労働、後期高齢者医療制度、農業、道路の問題などで「自民党政治のアメリカ頼み、財界支援という国民そっちのけの政治の枠組みについて、いまのままでいいのかと、根本を問う論戦を心がけてきた」と指摘しました。

 こうした論戦が国民からも大きな共感を得て、現実政治を動かし始めている事態にもふれながら、終盤国会の活動について「とくに高齢者差別の医療制度の撤廃、派遣法改定の問題は今国会で実るように力を尽くしたい」と強調しました。

 その上で志位氏は、最近の新しい情勢の特徴として「資本主義という制度そのものが、もはや限界ではないかという議論がいろいろなメディアでも、さまざまな形で起こるようになってきている。これまでにない事態だ」と指摘しました。

 とくに貧困と格差の広がり、投機マネー、地球環境といった問題で、資本主義の枠内で解決できるのかということが根本から問われていると力説しました。

 志位氏は、日本共産党は、すぐに社会主義を目指すという立場ではなく、まずは資本主義の枠内での民主的な改革を目指していることを前提として示しつつ、「選挙に向けて、自民党政治の枠組みそのものを大きく変える論戦とあわせて、資本主義体制そのものの是非という問題も国民の中で議論し、われわれの目指す未来社会への展望も大いに語っていきたい」と表明しました。