2008年4月6日(日)「しんぶん赤旗」

共産党の特集相次ぐ 新聞・雑誌

国会への対応に存在感

ネット世代に支持の輪


 「共産党ネットで熱」(「朝日」)、「二大政党が右往左往する分、独自路線がより明確に映る」(共同通信配信)―新聞や雑誌で日本共産党の活動や存在感に注目する論評や特集が相次いでいます。

 秋田魁新報(三月二十二日付)、静岡新聞(同夕刊)で「共産、独自路線で存在感」(秋田魁新報)と題する共同通信配信の次のような記事を掲載しました。

 「最近、共産党の存在が『見える』場面がある。一つは国会対応だ。『審議を通じて問題点を明らかにする』方針だから原則として審議拒否はしない。…つなぎ法案撤回の議長あっせん、参院予算委員会の正常化にも共産党の働き掛けがあった」

 「審議でも反響を呼んだ。派遣労働・雇用格差に絞って志位氏が政府に迫った委員会質問に対し、インターネットの掲示板に『やるじゃないか共産党』『G・J(グッド・ジョブ)』などと書き込みが相次いだ」

 日本共産党の志位和夫委員長の質問(二月八日、衆院予算委員会)は反響と共感を広げています。「毎日」二月十八日付がコラムで、「朝日」三月一日付が囲み記事で取り上げ、その後も注目が続いています。

 月刊誌『諸君』五月号では、ジャーナリストの佐々木俊尚氏が「ネット論壇時評」で取り上げました。タイトルは「志位和夫の国会質疑がネットで大喝采? ハケン論議が共産党とロスジェネ世代を結びつける」。

 志位質問のインターネット上での反響を「驚くべき『事件』」と詳述し、その背景を分析しています。

 「格差社会問題は、ロストジェネレーション世代にとっては最重要課題」「志位委員長の質問は霞ヶ関から引き出したデータや全労連経由で集めた証言などをニュースソースとして提示し、その上にひとつひとつ論理を重ねて政府側を攻めていくという手法を採り、きわめて説得力にあふれていた。これはまさしくブログ的な議論であって、…ロストジェネレーション世代の人々に訴求できたのは、当然の帰結だったのだ」

 『サンデー毎日』(四月十三日号)に石森孝憲氏が連載中の「激闘永田町」は「なぜか大ウケ 共産『志位人気』に自民、民主が脅えている」とのタイトルで取り上げ、こう書きました。

 「閉塞感が強まる国会で、共産党委員長・志位和夫の奮闘が目立っている。過度な競争社会が生み出したワーキングプアなどの諸問題を資本主義の害悪とみなし、次々に切りかかる姿に、マルクスを知らないネット世代が支持の輪を広げている」

 『週刊朝日』(四月四日号)が「志位和夫共産党委員長 資本主義を叱る」と題して特集を組んだように、未来社会を見据える日本共産党の「資本主義批判」に注目が集まっているのも特徴です。