2008年2月25日(月)「しんぶん赤旗」

川辺川ダム建設反対の住民

水俣病救済求める患者団体

志位委員長、要望受け激励


 日本共産党の志位和夫委員長は二十四日、熊本県人吉市で開かれた党演説会を前に、川辺川ダム建設に反対する住民や、水俣病救済を求める患者団体の代表者らと懇談、要望を受けました。

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(写真)川辺川ダム建設に反対する住民から要請を受ける志位和夫委員長(左)=24日、熊本県人吉市

 川辺川ダム利水訴訟原告団、「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」の代表らは、「利水は身の丈にあった事業を求めている」「ダムによらなくても治水はできると結論が出ている」などと訴えました。漁民の一人は、「ダムをつくると水が濁る。無駄な事業はやめて清流を子孫に残してほしい」と要望しました。

 熱心に耳を傾けていた志位氏は、「皆さんのたたかいで中止まであと一歩です。自然は一度壊したら元に戻りません。みなさんの要望を受け頑張りたい」と激励しました。

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(写真)水俣病不知火患者会の人たちから要請を受ける志位和夫委員長(右)=24日、熊本県人吉市

 水俣病不知火患者会の大石利生会長は、▽水俣病の被害実態の把握のため不知火海沿岸の環境、健康調査の実施▽二〇〇四年の最高裁判決をもとに、加害企業・チッソ、国、県の責任による恒久的な救済制度の確立―を強く訴えました。

 志位氏は同患者会の長年にわたるたたかいに「敬意を表したい」とのべました。そのうえで、両要望について「全面的に支持し、力を合わせて頑張りたい」と力を込めました。

 患者からの「水俣病はかつての劇症と違う。手足のしびれ、激痛で夜も眠れず見た目では分からない」との切実な訴えに耳を傾けました。「皆さんの要望に応える方途を確立したい。大変だと思いますが体を大事に頑張ってください」と一人ひとりの手を握りしめました。