2008年2月22日(金)「しんぶん赤旗」

志位委員長、唐家璇中国国務委員と会談

両党関係の一層の強化で合意


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(写真)会談に先だち握手を交わす中国の唐家璇国務委員(左)と志位和夫委員長=21日、東京・ホテルニューオータニ

 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、都内で中国の唐家璇(とうかせん)国務委員と会談しました。双方は八年ぶりの再会を喜びながら、日中平和友好条約締結三十周年、日中両共産党関係正常化十周年の今年、この間の両国関係の発展に重要な貢献を果たしてきた両党関係をさらに強化することで合意しました。唐氏は、志位委員長を団長とする日本共産党代表団が今年の適切な時期に訪中するよう招待。志位氏は招待に感謝し、今年をいっそうの関係発展の年にしたいと述べました。

 唐国務委員は冒頭、中国の大雪被害に対する志位委員長の見舞電に感謝し、雪害対策の現状を説明しました。その上で、胡錦濤・国家主席の訪日が予定されている今年が両国関係にとって重要な年になると述べ、日中双方の努力で安定的で健全な両国関係の発展をはかっていきたいと強調しました。

 志位委員長は、胡錦濤主席の訪日が大きな成功をおさめるよう期待していると表明。この十年間をふり返ると、日中両国の関係にはよい時期も悪い時期もあったが、両党の関係・交流はこの十年間、一貫して多面的に豊かに発展し、両国関係の発展にも寄与してきたと指摘。とくに日本の一部に起きた歴史問題での逆流にたいして、両党がそれぞれの立場で克服のための努力をおこない、両国の首脳間の往来が再開されたことを歓迎していると述べました。

 唐氏は、志位委員長の指摘に全面的に賛成すると表明しました。また、昨年十月に開催された中国共産党第十七回大会の基本点を紹介。国内的には人間本位の科学的・調和的な発展をはかり、外交面では平和で繁栄した世界とアジアづくりにとりくむ方針を説明しました。

 志位氏は、今日の中国が、この間の経済発展の成果をふまえつつ、格差や環境などの問題にもリアルに目を向け、調和のとれた持続可能な発展をめざそうとしていることは、理性的な探求だと思うと語り、世界の平和や経済、環境などの問題で、社会主義をめざす国にふさわしい積極的な役割を果たすよう期待していると述べました。

 会談には、日本共産党から緒方靖夫副委員長、小池晃政策委員長、穀田恵二国対委員長、西口光国際局長代理、森原公敏国際局次長、笠井亮国際局次長、中国側から武大偉(ぶだいい)外務次官、崔天凱(さいてんがい)駐日中国大使、裘援平(きゅうえんぺい)中国共産党中央外事弁公室副主任、銭小芊(せんしょうせん)国務院新聞弁公室副主任、尋寰中(じんかんちゅう)国務院機関事務管理局副局長らが同席しました。