2008年1月23日付「しんぶん赤旗」に掲載

“おれら派遣も名前ある”

“弱者のための政治に”

志位さんが思い代弁 代表質問みて共感


 「志位さんのいうとおり。モノ扱いされてきたおれらにも名前はあるといいたかった」「志位さんは高齢者の思いを代弁してくれた」――二十二日、衆院本会議で行われた日本共産党の志位和夫委員長の代表質問をテレビで見た派遣労働者や高齢者から共感の声があがりました。


 東京都内に住むグッドウィルの日雇い派遣労働者の中年男性は、自宅でみました。十八日からの同社の事業停止で仕事がなく、持病があるのに、医療費負担ができなくて病院にもいけないからです。

 「派遣労働者が『モノのように使い捨てにされている』という志位さんの指摘には、その通りと思いました」と話します。

 派遣先では「そこのハケンの人」とか、「そこの青い服の人」とか呼ばれ、名前を呼ばれません。「おれらにも名前はあるんだぞ、といいたいことがよくありました」

 男性は「グッドウィルの派遣の仕事はあと三カ月半はない。登録している他の派遣会社も、競合が激しくなって、私のような中高年には仕事が回ってこない。何とかしてほしい」と訴えました。

 東京都渋谷区に住む木村繁子さん(83)は、「後期高齢者医療制度をしっかり批判してくれた。雇用や年金問題も分かりやすい質問で、よかった」と語ります。

 五十四歳の娘、二十七歳の知的障害を持った孫の三人で都営住宅に暮らしています。年金とシルバー人材センターの掃除の仕事でえた給料、娘のパート収入が頼りです。

 「私の少ない年金から、さらに保険料が天引きされるなんて。いまでさえ一日千円以上、使わないように節約しています。この制度が始まったら、医者にもいけない。高齢者をいじめる制度はやめて、弱者のための政治をやってほしい」

 「高齢者がどんなに苦しんでいるのか。あまりにひどい政治に心から怒りが込みあげてくる」

 東京都杉並区に住む安田静夫さん(88)は、志位委員長の質問の最中に、談笑する小泉元首相や森元首相の姿を見てつぶやきました。認知症の妻(89)を介護しながら、二人のわずかな年金で暮らしています。

 自身も持病の神経痛や不眠症の治療を受けており、「もう、節約するものがないので食費を切りつめて暮らしています。貯金を取り崩してなんとか生活している状態」といいます。

 「後期高齢者医療制度は、うば捨て山です。七十五歳以上が標的にされている。一刻も早く、高齢者が安心して暮らせる社会に、共産党さん頑張ってください」


米価対策ぜひ

 渡沢賢一さん(55)=山形県南陽市=農業、置賜農民連事務局長 福田首相の答弁は、無責任で開き直りです。

 二〇〇六年産米価による農民の労働報酬は一時間二百五十六円ですが、〇七年産は米価の下落でこれを大きく下回り、労働報酬は限りなくゼロ円に近いものとなりました。首相は「ただ働きで米を作っていると同然」の現状をしっかり見て、真剣に対策を考えてほしい。志位委員長が農業は国の存亡にかかわる問題だとして提案した「食料主権の確立のため貿易ルールの確立」「価格保障と所得補償の組み合わせで再生産を保障」するという政策は、農家の切実な要求です。ぜひ実現してほしいと思います。