2007年6月24日(日)「しんぶん赤旗」

「たしかな野党」の立場が、こんなに情勢とかみ合うときはない

日本共産党が全国いっせい決起集会

全党が「自らの選挙」として参院選をたたかいぬこう

CS通信で全国結ぶ

志位委員長が報告


 「頑張りぬけば前進できる」「全国が心を一つに大飛躍をつくる跳躍台に」―。七月十二日公示(二十九日投票)の参院選勝利に向けた日本共産党の「全国いっせい決起集会」が二十三日、開かれました。東京の党本部大会議場で志位和夫委員長が一時間にわたり報告。その模様がCS通信で全都道府県委員会や地区委員会など全国に中継されました。党本部では、満席の五百五十人が参加し、全国では同日夕方までにあわせて約一万四千人が視聴しました。本部会場参加者、全国の視聴者がともに「団結頑張ろう」を唱和し決意を固めあうとともに、宣伝、支持拡大に意気高く足を踏み出しました。


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(写真)参院選挙での勝利をと開かれた全国いっせい決起集会。報告するのは志位和夫委員長=23日、党本部

 志位委員長は冒頭、「悪法を強行するために、国会会期を延長し、参院選の日程まで延期する与党の党利党略に強く抗議」しました。同時に、「私たちが相手に攻め込み、国民に支持を訴える期間も延びた」と強調し、参院選勝利に必要な活動の大飛躍をつくるため、「二つのカギ」にしぼって報告しました。

 第一は、あらゆる問題で日本共産党の「たしかな野党」としての値打ちが光り、全党が底力を出し切って頑張りぬけば、前進・勝利する客観的条件が広がるなか、この「胸躍る」情勢を全党員、後援会員に伝えきるということです。

 一大政治問題の「消えた年金」問題で志位氏は、日本共産党が、歴代政府、厚労相の責任を追及しつつ、「一人の被害者も残さない」「一日も早く解決する」を原則に、「五つの緊急対策」など具体的で建設的な解決策を提起していると指摘。これが政府や世論を動かし、メディアでも注目されていることに確信を持って訴えを広げようと呼びかけました。

 「貧困と格差」では、定率減税廃止による庶民増税問題を早くから一貫して追及し、庶民増税反対の旗を掲げる唯一の党である日本共産党の値打ちを強調。参院選政策で打ち出した「緊急福祉1兆円プラン」が反響を呼んでいるが、これも、悪政に反対を貫く「たしかな野党」だからこそ提案できたとのべました。

 憲法改悪反対の論戦では、日本共産党の追及で、日本青年会議所が「靖国DVD」の委託研究費の辞退に追い込まれるなど、改憲策動の中心にすわる「靖国」派が内外でいっそうの孤立と破たんを深めていると指摘。自衛隊による国民監視問題でも、侵略戦争と専制政治に命がけで反対を貫いたたしかな党の役割の大きさを強調しました。

 「『たしかな野党』の立場が、こんなに情勢とかみ合うときはない」と力を込めた志位氏。党の議席を伸ばすことが参院選の最大の焦点だという見地を揺るがず一貫して堅持して奮闘しようと訴えました。

 志位氏は第二に、「日本共産党は、どんな時でも『風頼み』の勝利はありえない」とし、参院選をたたかう構えについてのべました。

 前進の可能性をはらむ情勢の一方、活動では、全体として「支部が主役」のとりくみが遅れている状況を率直にあげました。一番打開が求められるのは、全支部と党員、党機関、地方議員が、参院選を「自らの選挙」「おらが選挙」としてたたかい抜く構えを確立し、底力を出し切ることです。

 志位氏は、「国政選挙でのわが党の前進・勝利を願っていない党員はいない」「『今度こそ勝ちたい』という思いは全国どの党員も同じ」と心を込めて訴え。いっせい地方選時の二倍、三倍の規模で活動することが必要だとし、やるべき課題を七点にわたり具体的に提起しました。

 最後に、「すべての党員が本気で立ち上がり、やるべきことをやりきれば、この選挙は必ず勝てる。『このチャンスを逃してなるものか』の決意で立ち上がろう」「七月二十九日には党史に残る立派な結果を出すためにともにがんばろう」とのべると、参加者は割れるような拍手で応えました。