2007年6月23日(土)「しんぶん赤旗」

“外には侵略、内には弾圧”

改憲の動きストップを

福岡で志位委員長が訴え


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(写真)日本共産党演説会で志位和夫委員長の訴えを聞く参加者=22日、福岡市博多区

 参院選勝利に向け、日本共産党の志位和夫委員長を迎えた演説会が二十二日、福岡サンパレスで開かれました。会場となった福岡市を中心に演説会のお知らせをするポスター千四百枚が街中に張り出され、二千百人が参加。各地からは三十六台の貸し切りバスを運行し、満員の聴衆が会場を埋め尽くしました。

 志位氏は、「消えた年金」問題から貧困と格差、憲法、日本共産党の議席の値打ちまで縦横に語り、参院選での日本共産党の前進を呼びかけました。

 冒頭、志位氏は、ホットな話題として、自身へのインタビューも交えて日本共産党に注目した米誌『タイム』の記事を紹介。二十二日に電子版で掲載されたばかりの「出来たてほやほやの記事」です。

 「共産主義は日本で活気にあふれ健在」との見出しを志位氏が紹介すると、聴衆から「おおっ」「ほー」と驚きの声があがりました。「日本共産党は、アジアあるいは世界の中でもっとも成功している非政権党の共産党だろう」「強い草の根の組織」「もっとも近代的な政党」「日本共産党はしばしば旧態依然たる政治への唯一の真の反対者の役割を果たしている」―。こうした内容に会場からは「なるほど」「へぇー」の声。志位氏は「これは『たしかな野党』ということですね。共産党がどこまで伸びるかが注目されています。これにこたえた結果を出そうではありませんか」と呼びかけ、大きな拍手に包まれました。

 憲法問題では、安倍内閣のもとで改憲の危険とともに矛盾も広がっているとして、何のための改憲か正体がみえたこと、憲法改悪を推進する勢力の中心に過去の侵略戦争を正当化する「靖国」派がすわったことに話をすすめました。「『靖国』派は最近大失敗をした」と志位氏。自民、民主にまたがる「靖国」派議員が、米紙ワシントンポストに「事実」と題する意見広告を掲載し、「従軍慰安婦」の強制連行はなかったなどと主張したことを告発し、「『事実』ではなく虚偽だ。アメリカの怒りの世論の火に油を注いでいる。チェイニー副大統領も不快感を示した。下院では日本批判決議まであがろうとしている。『靖国』外交は大破たんをとげている」とのべました。

 その上で、志位氏は、「こういう勢力が憲法を変えて海外に打って出ようとしている。その自衛隊は、国内では国民の運動を監視している」と強調。「こんなことが許されることでしょうか」と告発すると「許されない」の声が飛びました。

 「憲法違反、まさに思想・信条の自由に圧力をかける暴挙だ」と志位氏。「外には侵略の体制をつくる、内には弾圧の体制をつくる、憲兵政治を復活する。これが改憲の正体です。絶対に許すわけにいかない。九条を守る、平和を守る、民主主義を守る願いは、こぞって日本共産党へ」と呼びかけ、大きな拍手に包まれました。

 田中みゆき参院福岡選挙区候補に続いて訴えた春名なおあき参院比例候補は、「今回の参院選は、暮らしと命、平和のかかった歴史的選挙だと肝に銘じてがんばる」と強調。自公政権による「棄民政治」のもと、“経済大国”日本で「医療難民」「介護難民」「ネットカフェ難民」など“難民”という言葉があふれている異常を告発し、「春名とともに政治の春を。日本共産党と一緒に政治を国民の手に取り戻しましょう」と力強く訴えました。