2007年2月23日(金)「しんぶん赤旗」

「オール与党」の推薦受けては都政変えられない

都知事選への黒川氏出馬表明 志位委員長が会見


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=22日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は二十二日、国会内で会見し、建築家の黒川紀章氏の都知事選出馬表明について記者団から問われ、あらためて都知事選をめぐる争点と、日本共産党の立場を明らかにしました。

 志位氏は、黒川氏が公約のなかで、「どの政党の推薦も受ける」としていることが同氏の立場の問題点を端的に表していると指摘。都知事選をめぐる一番の問題は、石原都知事のさまざまな都政私物化など反都民的な都政運営は、自民、公明、民主、生活者ネットの「オール与党」と一体にやってきたものであり、与党が知事のすることに全面賛成で、何のチェック機能も果たさなかったことにあると強調しました。

 そのうえで、「今度の都知事選は、『オール与党』に支えられた石原都政をつづけるのか、日本共産党と無党派との共同で新しい都政の道を開くのかが最大争点だ」「その点で黒川氏の立場は、『オール与党』の推薦も結構ですということになり、これでは石原都政を変えていく政治的立場がないといわなければならない」とのべ、日本共産党は吉田万三氏勝利のために全力を尽くすと述べました。

 また黒川氏がオリンピック中止をいっているが、一方でそれを福岡市に持っていくとしている点について、「私たちはオリンピックそのものに反対ではないが、東京であれ福岡であれ、いまの計画では、莫大(ばくだい)な浪費をまねき、財政的な面でも適切ではない。この主張には福岡の市民が怒っていると思う」と指摘しました。