2006年10月8日付「しんぶん赤旗」南関東版に掲載

共産党 もっと大きくしたい

衆院予算委 志位委員長質問に傍聴者


 日本共産党の志位和夫委員長は六日、安倍晋三首相ら全閣僚が出席する衆院予算委員会で総括質問に立ち、侵略戦争と植民地支配にたいする歴史認識や、「従軍慰安婦」問題について安倍首相をただしました。傍聴者からは、明確に事実を認めようとしない安倍首相への怒りとともに、「答弁を的確にとらえて追及する志位さんはすごい」(山梨県の大学生)などの声が寄せられました。


過去の誤りに向き合わぬ首相

 志位氏は、日本政府の公文書をもとに、日中戦争と太平洋戦争が日本による侵略戦争と植民地支配であった事実を示し、安倍首相に「自分の言葉で語っていただきたい」と迫りました。

 また「従軍慰安婦」問題では、日本政府が「心からのおわびと反省」を表明した「河野談話」に対して、安倍首相が歴史的事実を認めない立場から、国会質問で「河野談話」の修正を求めていたことを追及しました。

 しかし、安倍首相は、具体的な事実関係については「政府として判断する立場にない。適切な分析を歴史家がするべきだ」と繰り返すだけ―。「従軍慰安婦」問題でも、「河野談話」を「私の内閣でも継承する」というだけで、修正を求めたみずからの誤りについては最後まで反省の言葉をのべませんでした。

 東京都葛飾区から傍聴に来た戸田雅子さん(75)は「あんな答弁を一国の総理がするなんて…。過去の誤りにきちんと向き合わない安倍首相に、政治を任せるのは本当に怖い」と語りました。

歴史認識問題が安倍政権の弱点

 「資料を示し、志位さんの確実に攻めている姿勢が印象強かった」という国会質問を初めて傍聴した川崎市の男性(37)=デザイナー=は「安倍首相の弱々しい答弁が対照的で、首相の歴史認識の問題が安倍政権の最大の弱点だと感じました」と話しました。

 横浜市都筑区の走尾恵子さん(61)は「共産党をもっと大きくしたい。来年の全国的な選挙で、支持を広げていこうと思いました」と感想をのべました。