2006年9月21日(木)「しんぶん赤旗」

異なる文明の相互理解で平和な21世紀つくりたい

パキスタン歓迎夕食会

志位委員長スピーチ


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(写真)サイド上院外交委員長(右)主催の夕食会でスピー チする志位和夫委員長=19日夜、イスラマバード

 【イスラマバード=豊田栄光】パキスタン訪問中の志位和夫委員長を団長とする日本共産党代表団は十九日、国会内で開かれたムシャヒド・フセイン・サイド上院外交委員長主催の歓迎夕食会に招かれ、議会、政党関係者や外交・経済関係者ら約六十人の歓迎を受けました。

 夕食会には、上院の四分の一にあたる二十五人の議員、国務大臣を含む政府関係者が出席、サイド委員長が各議員に志位氏を紹介しました。

 与党パキスタン・ムスリム連盟の幹事長でもあるサイド委員長は、「私は日本共産党が自主・独立の政党であることをよく知っています」と語り、「日本共産党代表団はパキスタン国家と政府、国民にとっての特別なゲストです」と歓迎しました。

 志位氏は答礼のスピーチで、十八日のシャウカット・アジズ首相との会談で、世界の平和秩序、テロ根絶の方途、核兵器廃絶の三点で一致したことを紹介しました。

 そのうえで志位氏は、「テロ根絶のためには貧困をなくし、教育を向上させることが重要です。日本はイラクに自衛隊を送るお金があるなら、世界で貧困に苦しむ人たちのために使うべきです。日本政府にこの分野での援助の充実を要求していきたいと思います」と述べました。

 志位氏は、ギリシャ文明と仏教文明が出合い、融合した古代タキシラ遺跡を十七日に視察したことを紹介。「異なる文明の出合いが、仏像という新しい文化を生み出しました。今日においても、文明の衝突ではなく、異なる文明の相互理解と共存を通じて、平和な二十一世紀をつくりたい。今回の共産主義とイスラムの出合いが、新しい世界への一歩になることを期待しています」と結びました。

 帰り際、参加した上院議員や元外交官らは「包括的で納得できるすばらしいスピーチでした」などの声をよせ、志位氏と笑顔で握手を交わしました。