2006年9月7日(木)「しんぶん赤旗」

志位委員長

国民中心党・辛代表 民主党・韓代表と会談


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(写真)国民中心党の辛国煥代表(右)と会談する志位和夫委員長(左)=6日、ソウル

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(写真)民主党の韓和甲代表(中)、張裳共同代表(右)と会談する志位和夫委員長(左)=6日、ソウル

 【ソウル=中村圭吾】志位和夫委員長は六日午前、ソウル市内の国民中心党本部に、辛国煥代表を訪問し、会談しました。

 志位委員長を親しく自室に招き入れた辛代表は「先進民主主義のもとで国民に奉仕することをめざす国民中心党は、開かれた政党として世界のすべての政党と交流することを目指しています」と自党を紹介。「それは私たちの立場と同じです」と応じた志位氏は、今回、国会に議席を持つ韓国の五つのすべての政党と会談すること、さらにイスラム諸国を含め、互いに交流の意思のある世界のすべての国の政党と交流をすすめる日本共産党の対外関係の方針について述べました。

 辛氏は「二十一世紀の世界経済は韓日中三国の北東アジアの時代だ」として、この三国が「過去の歴史を乗り越えて、北東アジアに経済共同体をつくり出すために努力する必要があります」と指摘。志位氏は、そのためにも日本が歴史認識をただすこと、北朝鮮を国際社会の責任ある一員として迎え入れるためにも六カ国協議の成功と「日朝平壌宣言」にもとづく諸問題の包括的な解決が必要だと指摘しました。

 両氏は、今後も交流をすすめていきましょうと握手を交わしました。

 志位委員長は六日午後、ソウルの国会に韓国・民主党の指導部を訪ね、党代表の韓和甲氏、張裳(チャン・サン)共同代表、李洛淵(イ・ナギョン)、李相烈(イ・サンヨル)両国会議員と親しく会談しました。

 志位氏は、日本帝国主義が一九〇八年につくった西大門刑務所の跡地を前日に訪れ、戦前の日本共産党員たちが朝鮮の植民地化に反対し、独立を支持してたたかったことにあらためて誇りを感じると述べるとともに、この戦前の日本共産党員たちの、いわば「同志」ともいえる朝鮮の愛国者たちを追悼し、献花したことを紹介しました。

 韓氏は、韓国が軍事独裁の時代に、自身も同刑務所に二年以上収監されていた経験を述べ、「民主党が共産党の代表を迎えるのは初めてだが、二〇〇〇年に金大中大統領が南北の首脳会談をやっていなかったら、そうしたことはできなかっただろう」と、韓国社会の変化を紹介しました。

 韓氏はまた、民主党の対外政策を紹介して、「日本共産党とは対外政策で共通点があると感じた」とし、今後「両党間で多くの協力・協調ができればいいと思う」と述べました。

 在日韓国・朝鮮人地方参政権法案の早期成立への協力を求められた志位氏は、選挙権とともに被選挙権についても保障することを明記している日本共産党の法案について紹介し、「与野党の法案の取りまとめと、法律の早期成立に尽力したい」とのべました。

 韓代表は、両党が韓日親善に寄与できるよう協力することを提起し、両者は今後の交流の発展を約して会談を終えました。