2005年6月22日(水)「しんぶん赤旗」

東京都議選

大田・渋谷で志位委員長訴え

激戦制して勝利を


 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、東京都議選(二十四日告示、七月三日投票)に向けて大激戦となっている大田区(定数八)、渋谷区(定数二)に入り、街頭演説や党員・後援会員の激励に、終日駆けめぐりました。

 渋谷区では、自民党、自民から割れた保守系無所属、民主党、そして日本共産党の、こみね久雄候補の有力四人がしのぎを削っています。

 志位氏は京王線・笹塚駅前で、こみね候補とともに演説に立ち、「渋谷区の貴重な二議席を『オール与党』に独占させず、暮らしと福祉を守り抜く日本共産党へ」と訴え。足を止めた四百五十人の聴衆は大きな拍手でこたえました。

 大田区は八つの議席を有力十一人が争う大激戦です。自民党は現有三議席を維持するため、必死の業界まわりを展開。初の二議席を狙う民主党は、岡田代表や菅前代表が応援に入り、連合もフル回転しています。同じく二議席を狙う公明党は全国動員をかけ、口コミ、ハンドマイクで反共デマ攻撃を強めています。

 日本共産党はこの激戦を勝ち抜いて、かち佳代子都議の三選とともに、丸茂勇夫都議の議席を新人の中村みのる候補に引き継ぎ、都内で唯一の複数議席をなんとしても確保しようと全力をあげています。

 志位氏はこの日、区内の二つの商店街で演説。浜渦副知事問題と豪華海外視察問題という「都民をあきれさせる二つの問題」を入り口に、都政の争点と日本共産党の役割を縦横に語りました。

 また、区内三カ所で党員・後援会員を激励。「論戦のなかで党の値打ちがいよいよきわだっています。働きかければ働きかけただけ支持が広がります。広い有権者に声をとどけきれるかどうかが、勝敗を分けます。勝利のために、私も全力を尽くします。ともにがんばりましょう」とのべ、参加者と奮闘を誓い合いました。


使いにくい「新銀行東京」を批判

中小企業支える都政に

 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日の渋谷区での演説で、「新銀行東京」が中小企業にとって使いにくい銀行になっていることを告発し、中小企業対策の強化の必要性を訴えました。

 志位氏は、石原都政と「オール与党」が目玉にしてきた「新銀行東京」が、中小業者に五百万円を二年間貸すのに、9%という高利子を要求してきた例を報告。業者団体が抗議すると、銀行側が「フランス料理店でラーメンを注文されてもメニューがない」などと答えたことを紹介し、「『中小企業や零細企業に貸す金などない』といってはばからない態度だ」と厳しく批判しました。

 「これが石原都政と『オール与党』の中小企業対策の実態です」とのべた志位氏は、「削られた中小企業予算を倍にし、低利で誰でも借りられるように融資をきちんと確保する。中小企業の営業をしっかり応援する仕事をしていく。東京の産業と地域を支える中小企業や地元商店街を元気にする都政に転換させていきましょう」と訴えました。