2005年6月16日付「しんぶん赤旗」党活動版に掲載

靖国問題、「オール与党」化、都議選

情勢の面白さ、党前進の
条件つかみ、活動の飛躍を

大阪で「大運動」交流会


写真

大阪府の「大運動」交流会で発言する志位和夫委員長=13日、大阪市

 日本共産党大阪府委員会は十三日夜、志位和夫委員長を迎え「第二十四回党大会をめざす党勢拡大の大運動」交流会(府活動者会議)を開きました。会場いっぱいの千四百人が参加し、志位委員長の発言や支部、党員の経験を聞き、「情勢の変化が手にとるようにわかった」「肝心なのは活動に生かすこと」と奮闘が始まっています。

 交流会では、山口勝利府委員長が、“私たちの「大運動」”にして目標達成に向かって飛躍をかちとろう、みずからのたたかいとして東京都議選勝利のために都内の知人への支持を訴えようと呼びかけました。

支部の人は宝

足を運び援助

 七人が発言しました。

 松原市の松原中支部長は、要求運動にとりくむなかで党への信頼が高まり「赤旗」読者や党員を増やしている経験を紹介。新入党員夫妻が、支部員とともに、ためらいをふっきって隣の家から次々訪ねて読者を増やしたとのべました。

 毎日、ハンドマイクで宣伝し温かい党づくりで党員と「しんぶん赤旗」読者を増やしている西淀川区の野里一丁目支部は、今月も六人を党に迎え、日刊紙五人、日曜版七人の読者を増やしています。支部員百四十一人のうち、百二十六人が三中総決定を読了しています。憲法九条を守り、次の選挙で勝つために「『大運動』を成功させたい」と決意をのべました。

 JR職場の党組織は、JR西日本の安全運行への労働者の声を無視したもうけ最優先の過密ダイヤ、人権をないがしろにする職場支配を告発、安全を求めるたたかいと党づくりを表明しました。

 「みなさんと毎日楽しく活動させてもらっています」というのは東成区を担当している城北地区の女性常任委員。二十ある支部で定期的に会議を開いていたのは四支部程度でした。「支部の人たちは私の宝物です。この人たちの笑った顔をみたい」と何度も足を運び、“私も仲間にいれてください。一緒になんでもやりたいんです”とていねいな援助をすすめ会議を開き、行動に踏み出す支部や党員が広がっています。「変わる東成」をめざす活動に感動と共感の拍手がおきました。

全党員に地区ニュース

会議受けて実践広がる

 交流会での志位委員長発言と経験紹介は参加者に「靖国問題での党の役割と、情勢の変化が手にとるようにわかりました」「きょうほど、きてよかったと思った集会はなかった。全部メモとったし、勉強になり、勇気がわいた。歴史を前向きに動かすためにがんばろうと思いました」と感銘を与えました。いっせいに各地区で会議を開き「大運動」の到達を踏まえ、具体化を進め、実践が始まっています。

 豊中地区委員会は、志位委員長の発言の「歴史問題と憲法問題」部分を地区ニュースに編集し掲載、全党員に届けはじめました。十四日朝に常任委員会、午後に市議団会議を開催。面白い情勢を実感できるように靖国・郵政・介護の三つの分野で働きかけを強化することを確認しました。生野・天王寺地区では、志位委員長が街頭から入党と「赤旗」購読を訴えた姿勢に学び、さっそく生活相談に訪れた人に入党を働きかけ、決意してもらいました。靖国問題、「二大政党づくり」が「オール与党」化にほかならないことを宣伝、提起にこたえ臨戦態勢に入り、力を集中して「大運動」の目標達成に挑んでいます。

 阪南地区は十三日午前、常任委員会を開催。交流会の内容を行政区ごとの交流会欠席者会議や臨時支部長会議を開き伝え、今週、「大運動」の飛躍をはかろうとしています。

 交流会前の志位委員長の街頭演説を聞いた十八歳の青年が、靖国や平和の話に共感し、入党しました。

志位委員長が発言

写真

発言する志位和夫委員長=13日、大阪市

 発言にたった志位委員長は、「どの発言も教訓に満ちたもので、心を熱くするものでした。しっかり受け止めて全党の教訓にしていきたい」とのべました。

 同時に、「『大運動』を全党運動にしていくためのカギは、支部と党員の自覚的運動にしていくことにつきます。そのためには何よりも政治的・理論的確信をつかむこと、とくにいまの情勢のはらんでいる面白さ、党の果たしている役割、前進の条件をしっかりつかむことが大切です」と指摘しました。

 そのうえで、「その中心は三中総決定の全党への徹底にある」ことを強調するとともに、「三中総以後の情勢の展開をみると、そこには新しい党綱領と三中総決定の生命力の生きた実証があります」として、つぎの諸点を詳しく解明しました。

 ――歴史問題と憲法問題について。

 とくにこの一カ月で、靖国問題をめぐる情勢に大きな前向きの変動がおこっていることは重要です。情勢の変動と、党の果たしている役割を、自覚的につかみ、みんなの確信にしていくことが大切です。

 ――「二大政党制づくり」について。

 この間の国政の動きをみても、改憲問題、消費税増税問題、社会保障切り捨て問題、郵政民営化問題など、どの分野でも、この動きの正体が「オール与党」化にあることがいよいよ鮮明になり、党の値打ちが輝いています。

 ――地方政治では。

 文字どおりの「オール与党」化が大勢となるなかで、中間選挙で前進が生まれています。とくに都議選のたたかいは、「オール与党」対日本共産党の構図が鮮明になり、たいへんに面白い論戦が展開し、これを全有権者に伝えきれるかどうかが、カギとなっています。

 志位氏は、同時に、「どんなに情勢が面白く展開しても、自然には党は大きくなりません。独自の追求、独自の段取りがあって、はじめて前進ができます」と強調し、この六月、「大運動」の躍進、都議選勝利という「二大任務」をやりとげるうえでの党活動の留意点について解明し、ともに奮闘することを呼びかけました。