2005年2月10日(木)「しんぶん赤旗」

「政治とカネ」

企業団体献金 「ぐるみ選挙」 政党助成

共通の土台から矛盾噴出


 日本共産党の志位和夫委員長は九日、国会内での会見で、「政治とカネ」の問題をめぐる国会論戦で、自民党と民主党が互いに批判しあっている事態について、「自民党と民主党が共通の土台にしている問題で、矛盾が噴出していることをしめすものだ。そこに根本からメスを入れる改革が強く求められる」とのべました。


志位委員長「根本にメスを」

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記者会見する志位和夫委員長、9日、国会内

 志位氏があげた「共通の土台」とは、(1)企業・団体献金を当然とする立場(2)「団体ぐるみ選挙」を当然とする立場(3)政党助成金頼みの政党活動――の三点です。

 志位氏は、日歯連献金の本質が、金の力で政治をうごかす賄賂(わいろ)であること、企業・団体献金は政党へのものもふくめて本質的に賄賂であることを指摘し、「(自民、民主が)日本経団連からの献金を競い合う政治でいいのかが問われている」とのべました。さらに日歯連問題や山梨県教組問題など憲法が保障する思想・信条の自由を侵す「団体ぐるみ選挙」の問題、自由党が解散時に本来は国庫に返還すべきであった政党助成金を返還しなかった問題など、自民、民主両党が共通の土台としている問題で、矛盾が噴出していることを指摘しました。

 志位氏は、「これらの諸問題で、両党ともその自浄能力が問われている」と強調。日本共産党が、企業・団体献金の全面禁止、団体ぐるみ選挙の一掃、政党助成金制度の廃止という根本的改革の立場にたって、「本質をつく論戦をしていきたい」と表明しました。